青年の矜りと嗜みせいねんのほこりとたしなみ――力としての文化 第四話――ちからとしてのぶんか だいよんわ
矜りとは自ら恃むところがあることであります。これさへあれば、何ものも怖れずといふ信念です。自負と云ひ、自尊と云ひ、いづれも、己をもつて高しとする精神でありますが、これはむしろ、相手に向つて自分を譲らないことで、いはば競争心の現れであります。 …