“たんせき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
旦夕82.1%
胆石5.1%
袒裼5.1%
丹石2.6%
湛積2.6%
痰喘2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わしは早速試みて見た。長江美作みまさかが気の毒にも、らいを病んで命旦夕たんせき、そこで一粒を投じてやった。ところがどうだ。ところがどうだ!」
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
わしは元来胆石たんせきでなあ。飲み過ぎると胸が痛み出す。痛み出すと自分でこの注射をやって眠るのが楽しみでなあ。ヒッヒッ。この見量なら下手な天秤よりもヨッポドたしかじゃ。
笑う唖女 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
これをたとえば、大廈たいか高楼の盛宴に山海の珍味をつらね、酒池肉林しゅちにくりんの豪、糸竹しちく管絃の興、善尽し美尽して客を饗応するその中に、主人は独り袒裼たんせき裸体なるが如し。
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
美術に余情あるは、その作者に裡面の活気あればなり、余情は徒爾とじに得らるべきものならず、作者の情熱が自からに湛積たんせきするところに於て、余情の源泉を存す。
情熱 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
芭蕉はさつき、痰喘たんせきにかすれた声で、覚束おぼつかない遺言をした後は、半ば眼を見開いた儘、昏睡の状態にはいつたらしい。
枯野抄 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)