黄河こうが)” の例文
支那しなでは、たゞいままをしたように新石器時代しんせつきじだいのものがるばかりではなく、その北方ほつぽう黄河こうがながれがきたまがつて、またみなみへをれてるあたりでは
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
彼等の枕に響いたのは、ちょうどこの国の川のように、清いあまがわ瀬音せおとでした。支那の黄河こうが揚子江ようすこうに似た、銀河ぎんがの浪音ではなかったのです。
神神の微笑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
黄河こうがの上流にあたり、渭水いすいの下流に位置し、ふるの国と隣りあい、遠くはせいの境につらなる水陸の要衝だった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
黄河こうがという河はふだんは水がないが、大雨がくると黄土の泥流でいりゅうあふれたって一年に何メートルも河底に泥が堆積たいせきする。
武者ぶるい論 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
彼の持論に従えば、阪神間でも高燥こうそうな、景色の明るい、散歩に快適な地域なのであるが、それがちょうど揚子江や黄河こうがの大洪水を想像させる風貌ふうぼうに変ってしまっている。
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「夫人の先祖がかみから賜わったのです」と、家人が答えた。「世祖せいそ皇帝が江南をお手に入れる時、大軍を率いて黄河こうがまでお出でになりましたが、渡るべき舟がありません。 ...
中国はその広漠こうばくたることヨーロッパに比すべく、これを貫流する二大水系によって分かたれた固有の特質を備えている。揚子江ようすこう黄河こうがはそれぞれ地中海とバルト海である。
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心岡倉覚三(著)
「それは、俺が黄河こうがの神にいのったからだ。」
五通 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
支那大陸を生かしている二つの大動脈は、いうまでもなく、北方の黄河こうがと、南方の揚子江ようすこうとである。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三ツ目の「黄河こうが」というのは無茶なので、この脚本をたのまれたのは昭和十九年の暮で
魔の退屈 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
そこで西湖の花木竹石かぼくちくせきちんを大船に積み、黄河こうがを下ってきたところが、運悪く、途中でひどい暴風しけい、ついに役目も果し得ず、面目なさに、そのまま田舎に身を隠しておるうち
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
間違いッこあるもんですか。……なにしろ、勅願のご代参だッてんで、途々みちみちの露払いもえらい騒ぎで、見事な勅使仕立て船で、黄河こうがから支流よこ渭河いがへ入り、ずッと華州へ下って来るそうで
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
黄河こうがの水。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
溯巻さかま黄河こうが
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
黄河こうがわた
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)