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高殿
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たかどの
ふりがな文庫
“
高殿
(
たかどの
)” の例文
そのとき天皇は、
高殿
(
たかどの
)
にお上りになって、その
黒媛
(
くろひめ
)
の乗っている船が
難波
(
なにわ
)
の港を出て行くのをご
覧
(
らん
)
になりながら
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
……殺手姫さまのお屋敷には、玄性寺寄りに高い
高殿
(
たかどの
)
がありますので、あちきのつもりでは、そこへお立ちになった姿を拝見しようと思ったのでございました
平賀源内捕物帳:萩寺の女
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
真情をうつさば、一葉の戯著といふともなどかは価のあらざるべき、我れは
錦衣
(
きんい
)
を望むものならず、
高殿
(
たかどの
)
を願ふならず、
千載
(
せんざい
)
にのこさん名一時のためにえやは汚がす
樋口一葉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
やがて三たび馬の
嘶
(
いなな
)
く
音
(
ね
)
がして中庭の石の上に堅き蹄が鳴るとき、ギニヴィアは
高殿
(
たかどの
)
を下りて、騎士の出づべき門の真上なる窓に
倚
(
よ
)
りて、かの人の
出
(
いづ
)
るを遅しと待つ。
薤露行
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
太陽は入江の水平線へ
朱
(
しゅ
)
の一点となって没していった。
不弥
(
うみ
)
の
宮
(
みや
)
の
高殿
(
たかどの
)
では、
垂木
(
たるき
)
の
木舞
(
こまい
)
に
吊
(
つ
)
り
下
(
さ
)
げられた
鳥籠
(
とりかご
)
の中で、
樫鳥
(
かけす
)
が習い覚えた
卑弥呼
(
ひみこ
)
の名を一声呼んで眠りに落ちた。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
▼ もっと見る
黄金の
高殿
(
たかどの
)
、水晶の門、珊瑚の枝に玉を貫きたる雲の上の榮華は人間の理想にのみ畫かれて夢に見てさへ珍しきを、千代も八千代も變ること無く此處に住みてはそれにも興盡きて
花枕
(旧字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
流
(
ながれ
)
めての方にて折れ、こなたの
陸
(
くが
)
膝がしらの如く出でたるところに田舎家二、三軒ありて、
真黒
(
まくろ
)
なる粉ひき車の輪
中空
(
なかぞら
)
に
聳
(
そび
)
え、ゆん
手
(
で
)
には水に
枕
(
のぞ
)
みてつき出したる
高殿
(
たかどの
)
の
一間
(
ひとま
)
あり。
文づかひ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
御殿のいちばんの
高殿
(
たかどの
)
には、おつむりに銀のかんむりをのせたおばあさまが立っていらしって、はやいうしおの流れをすかして、じいっとこちらの船の
竜骨
(
りゅうこつ
)
をみ上げておいでになるようです。
人魚のひいさま
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
高殿
(
たかどの
)
に
見
(
み
)
る
月
(
つき
)
の
夕影
(
ゆふべかげ
)
を
分
(
わか
)
つはいつぞとしのび
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
高
常用漢字
小2
部首:⾼
10画
殿
常用漢字
中学
部首:⽎
13画
“高殿”で始まる語句
高殿玉楼