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額
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ぬかず
ふりがな文庫
“
額
(
ぬかず
)” の例文
そして天蔵が、
博奕場
(
ばくちば
)
にしたり、人獣の血をながしたりしていた神社の拝殿を明け方までに
浄
(
きよ
)
めさせて、小六は、そこに
額
(
ぬかず
)
き
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
根本中堂の、巨大な、荘厳な堂前に二人は
額
(
ぬかず
)
いた。内陣には、ただ一つの宝燈が、またたいているだけで、漆黒な闇が、堂内に崇高に籠めていた。
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
笠を脱ぐことが自由でなかったために笠を
著
(
つ
)
けたまま礼拝をしたのであるが、それでも唯儀式のための礼拝というのではなくって心から
額
(
ぬかず
)
いたものと解されるのである。
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
彼女は、母の
慈愛
(
じあい
)
をもって、幼時から信仰を捧げている浅草の
観世音
(
かんぜおん
)
の前に、毎朝毎夕ひそかに
額
(
ぬかず
)
き、おのれの寿命を縮めても、愛児の武運を守らせ給えと、念じているのだった。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
湊川
(
みなとがわ
)
に立ち寄って、朱舜水の文字を刻したところの、楠氏の墓の前に
額
(
ぬかず
)
いたと、そういわれている人物であり、しかも剣は上州間庭、間庭念流流祖の正統、樋口十郎左衛門に深く学び
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
玩具店を張る老婦も、神前に
額
(
ぬかず
)
く商人風の男も、袋物店の娘に
流目
(
ながしめ
)
を投げてゆく若者も、すべて神の使わしめの鳩のように、何の悩みもなく、無心の中に春の恵みを祝福しているのだった。
支倉事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
狼
(
おおかみ
)
躍出
(
おどりい
)
でて、一斉に太郎が前に
額
(
ぬかず
)
けば
鬼桃太郎
(新字新仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
林崎明神の神前に
額
(
ぬかず
)
いて、母から、百日の参籠と精進のうちに、何か、神の
御霊現
(
みさとし
)
はなかったかと問われた時、云い現わすべき言葉がないので
剣の四君子:03 林崎甚助
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すると、彼がそこから出て来るのを待っていたように、垣の蔭から走りよった人影が、彼の足もとへ
額
(
ぬかず
)
いた。
剣の四君子:05 小野忠明
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ばたばたばたっと、犬のように迅く走り寄って、老先生の足元に、ペタリと
額
(
ぬかず
)
いた人間があった。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と血刀置いて
額
(
ぬかず
)
いた。御方は、ただ軽く頷いて見せたが、調子を変えた作り声で
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
又右衛門が、信長の歩行の横へ
額
(
ぬかず
)
いて、こう告げると、信長は足を止めて
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
まだ新しい一基の墓の前に寄ると、老先生は、
襟
(
えり
)
を正して、
額
(
ぬかず
)
いた。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
凱旋の将士もすべて、宮の中門まで詰めて、黒々と大地に
額
(
ぬかず
)
いた。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
わしは、廻廊へ
額
(
ぬかず
)
いて、
咽
(
むせ
)
び泣いてしまった。
茶漬三略
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
藤吉郎は、大地へ
額
(
ぬかず
)
いた。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“額”の意味
《名詞》
(ガク)金銭の量。金額。
(ガク)書画などを入れ壁にかけるなどして飾るための枠。額縁。
(ひたい)顔のうち、髪の生えぎわからまゆまでの部分。おでこ。
(ぬか)(古) ひたい。
(出典:Wiktionary)
“額”の解説
額(ひたい)は、顔の上部で、眉と髪の生え際の間のことである。くだけた言い方でおでこ(でこ)、古語ではぬかともいう。眉と眉の間は特に眉間(みけん)という。
(出典:Wikipedia)
額
常用漢字
小5
部首:⾴
18画
“額”を含む語句
前額
額越
額際
出額
金額
富士額
真額
額付
額髪
額田
巨額
額着
額田王
少額
額縁
扁額
板額
額部
凸額
額堂
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