頤杖あごづゑ)” の例文
烈々れつ/\える暖炉だんろのほてりで、あかかほの、小刀ナイフつたまゝ頤杖あごづゑをついて、仰向あふむいて、ひよいと此方こちらいたちゝかほ真蒼まつさをつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
和尚をしやうが、わたしまへこしかゞめて、いたあかざ頤杖あごづゑにして、しろひげおよがせおよがせ、くちかないで、身體中からだぢうをじろ/\と覗込のぞきこむではござんせんか。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
小刀こがたなふくろをさめて、頤杖あごづゑしてつて老爺ぢいは、雪枝ゆきえ作品さくひんえて煙管きせるくはえた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)