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がんめい
ふりがな文庫
“
頑迷
(
がんめい
)” の例文
迷信、
頑迷
(
がんめい
)
、
欺瞞
(
ぎまん
)
、偏見など、それらの悪霊は、悪霊でありながらもなお生命に執着し、その
妖気
(
ようき
)
の中に歯と爪とを持っている。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
もっとも、世の多くの
頑迷
(
がんめい
)
な学者たちは、にわかにこの青年学徒のしめすところの結論を信用しないであろうけれど……。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
と
頑迷
(
がんめい
)
なことを言出したため、彼女がとっておいた島村氏の遺髪と一所に葬ることにして、遺骨は信州へ持ちかえられた。
松井須磨子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
それはまた、当時の、朝廷貴族から、庶民にまで、
頑迷
(
がんめい
)
に根を張っていた迷信への一
矢
(
し
)
でもあったため、当時にあっては
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ちょっと、日本中に類のない愚劣
頑迷
(
がんめい
)
の御手簡、ただいま
覗
(
のぞ
)
いてみました。太宰! なんだ。『許す。』とは、なんだ。
虚構の春
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
彼らの批評家らは、彼らが享楽主義から脱する力のないことを、理論に——もとより
頑迷
(
がんめい
)
な理論に、仕立て上げていた。
ジャン・クリストフ:11 第九巻 燃ゆる荊
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
一方に攘夷派を
頑迷
(
がんめい
)
とののしる声があれば、一方に開港派を国賊とののしり返す声があって、そのためにどれほどの犠牲者を出したかもしれない問題である。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
その疑いない証拠として、現に彼らのオクラ(魔神の正体)を見たという人があると。こうした人々の談話の中には、農民一流の
頑迷
(
がんめい
)
さが主張づけられていた。
猫町:散文詩風な小説
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
江戸時代の田中丘隅という農政家が農民の
頑迷
(
がんめい
)
な保守性を嘆じて「正法のことといへども新規のことはたやすく得心せず、其国風其他ならはしに浸みて他の流を用ひず」
土の中からの話
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
夫人のマリアは
頑迷
(
がんめい
)
で虚栄心が強くて、芸術などには全く理解がなく、夫のハイドンをして「彼女にとって、夫が靴屋であろうと芸術家であろうと同じことだ」と
嘆声
(
たんせい
)
を
漏
(
もら
)
さしめたが
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
旧弊な家風に反抗し、
頑迷
(
がんめい
)
冷酷な義父と戦い、自由を求めて再び大学へ帰って来た、真実の友、正義潔白の王子として
接吻
(
せっぷん
)
、
乾盃
(
かんぱい
)
の雨を浴びるでしょう。
新ハムレット
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
「そうですとも。だが、そこへ行くと、兵助殿は偉い。さすがに
頑迷
(
がんめい
)
でない。世の中の行くところを知っている」
銀河まつり
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
患者の
頑迷
(
がんめい
)
や偽善の度に応じて薬の中の砂糖を加減し、病人を手荒らく取扱い、
瀕死
(
ひんし
)
の者に対して気むずかしく、彼らの顔に神を投げつけるようなことをし
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
それとも、スミス警部が
頑迷
(
がんめい
)
なのであろうか。うでぐみをして考えこんでいるエバン船長は何もいわない。
海底大陸
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ところが、たえず自分の
自惚
(
うぬぼれ
)
と不満とを
噛
(
か
)
みしめてるその
頑迷
(
がんめい
)
な偏狭な時勢遅れの社会は、ついに彼をいらだたせた——妻が醜くてうるさい女だっただけになおさらだった。
ジャン・クリストフ:11 第九巻 燃ゆる荊
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
彼女が圏外に
跳退
(
はねの
)
けられたのではなく、若いおり
聡明
(
そうめい
)
であった彼女の頭が、すこし
頑迷
(
がんめい
)
になったためではあるまいか、若いうちは皮相な芸でも突きこんでゆこうとする勇気があった。
マダム貞奴
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
彼は観念論者で、壮語家で、革命家で、それで内心神を信じてい、そしてヴォルテール以上に
頑迷
(
がんめい
)
である。ヴォルテールはニードハムを
嘲
(
あざけ
)
ったが、それは誤りだ。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
そのまま与えようと申し
遣
(
や
)
り、また、
恃
(
たの
)
みとする越前も、信長の手に収められたことなど、
篤
(
とく
)
、云いつかわしてみたが、浅井父子の
頑迷
(
がんめい
)
、すこしも顧みようとはせぬ。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
頑迷
(
がんめい
)
なる彼の思想が、
瞭然
(
りょうぜん
)
たる義務の下に
痙攣的
(
けいれんてき
)
なうめきを発したのも、幾度であったろう。神に対する抗争。暗い汗。多くの秘密な傷、彼ひとりだけが感ずる多くの出血。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
われながら
頑迷
(
がんめい
)
には思われたが、時政は、厳父の
威
(
い
)
を、振りかざさずにいられなかった。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と云って、この真っ正直で、
頑迷
(
がんめい
)
で、領主思いな土民を、何うしたら血を見ないで追うことができよう。長途の
早駕
(
はや
)
に、体は綿のごとく疲れているし、わるくすれば、
此方
(
こっち
)
が危ない。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
酩酊
(
めいてい
)
によってますます高まる欲望、人を
聾者
(
ろうしゃ
)
にし
愚昧
(
ぐまい
)
にする繁栄、ある者らにあっては苦しめる人々に背中を向けるほどの、苦痛の恐れ、
頑迷
(
がんめい
)
な満足、魂の口をふさぐほどふくれ上がってる自我。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
“頑迷”の意味
《名詞》
頑迷(がんめい)
頑固で道理がわからないこと。また、そのようなさま。
(出典:Wiktionary)
頑
常用漢字
中学
部首:⾴
13画
迷
常用漢字
小5
部首:⾡
9画
“頑迷”で始まる語句
頑迷固陋