露拂つゆはら)” の例文
新字:露払
以て明朝きみには御切腹ごせつぷくせがれ忠右衞門も自害致し死出しで三途さんづ露拂つゆはらつかまつるとの事武士の妻が御切腹ごせつぷくの事兼て覺悟かくごには御座候へども君に御別おんわかれ申其上愛子あいし先立さきだたれ何を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
露拂つゆはらひのガラツ八が持前の鹽辛しほからい地聲でワメキ立てながら、人波をかきわけて中へくゞると
白衣はくえはかま股立もゝだちを取つて、五しきたすきを掛け、白鉢卷に身を固めて、薙刀なぎなたを打ち振りつゝ、をどり露拂つゆはらひをつとめるのは、小池に取つてむづかしいわざでもなく、二三日の稽古けいこで十分であつた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
取なといはるゝに忠右衞門殊勝けなげにも然らば父上ちゝうへ御免をかうむり御先へ切腹仕つり黄泉くわうせん露拂つゆはらひ致さんといさぎよくも短刀たんたうを兩手にもち左の脇腹わきばらへ既に突立つきたてんとする折柄をりから廊下らうか
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
八五郎は平次の露拂つゆはらひらしく、先に立つて長いあごをしやくりました。