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雲煙
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うんえん
ふりがな文庫
“
雲煙
(
うんえん
)” の例文
この
辺
(
へん
)
から西方
雲煙
(
うんえん
)
の
表
(
おもて
)
に
夕陽
(
せきよう
)
の残光を受けて立つ日本アルプスの
重畳
(
じゅうじょう
)
は実に雄麗壮大の眺めであった。濃霧の中を冒して渋温泉へ下る。
本州横断 痛快徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
、
井沢衣水
(著)
〔譯〕
雲煙
(
うんえん
)
は
已
(
や
)
むことを得ざるに
聚
(
あつま
)
る。
風雨
(
ふうう
)
は已むことを得ざるに
洩
(
も
)
る。
雷霆
(
らいてい
)
は已むことを得ざるに
震
(
ふる
)
ふ。
斯
(
こゝ
)
に以て
至誠
(
しせい
)
の
作用
(
さよう
)
を
觀
(
み
)
る可し。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
湖も立ち
罩
(
こ
)
めた
雲煙
(
うんえん
)
の中に、ややともすると
紛
(
まぎ
)
れそうであった。ただ、稲妻の
閃
(
ひらめ
)
く度に、波の
逆立
(
さかだ
)
った水面が、一瞬間遠くまで見渡された。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
というので、なるほど、かすかに
雲煙
(
うんえん
)
をついて見える相馬の城へ向かって、しばし別離のあいさつ……。
黙祷
(
もくとう
)
よろしくあってまたあるきだすと
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
満足にポストの中へはいっており、宛名も正確に書いてあるとしても、それが
雲煙
(
うんえん
)
万里
(
ばんり
)
を隔てた目的地へ間違いなく行きつく可能性は甚だ乏しいような気がする。
雑文一束
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
▼ もっと見る
平和の時こそ、供花燒香に經を飜して、
利益平等
(
りやくびやうどう
)
の世とも感ぜめ、祖先十代と己が半生の歴史とを
刻
(
きざ
)
みたる
主家
(
しゆか
)
の運命
日
(
ひ
)
に
非
(
ひ
)
なるを見ては、眼を過ぐる
雲煙
(
うんえん
)
とは瀧口いかで看過するを得ん。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
妾は近頃になく心の
清々
(
すかすが
)
しさを感ぜしものから、
譬
(
たと
)
えば
眼
(
まなこ
)
を過ぐる
雲煙
(
うんえん
)
の、再び思いも浮べざりしに、
図
(
はか
)
らずも
他日
(
たじつ
)
この女乞食と、思い
儲
(
もう
)
けぬ処に
邂逅
(
であ
)
いて、小説らしき
一場
(
いちじょう
)
の物語とは成りたるよ。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
松は尖つた岩の中から、
真直
(
まつすぐ
)
に空へ生え抜いてゐる。その
梢
(
こずゑ
)
には
石英
(
せきえい
)
のやうに、
角張
(
かどば
)
つた
雲煙
(
うんえん
)
が
横
(
よこた
)
はつてゐる。画中の景はそれだけである。しかしこの幽絶な世界には、
雲林
(
うんりん
)
の
外
(
ほか
)
に行つたものはない。
支那の画
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“雲煙”の意味
《名詞》
煙や雲。
(出典:Wiktionary)
雲
常用漢字
小2
部首:⾬
12画
煙
常用漢字
中学
部首:⽕
13画
“雲煙”で始まる語句
雲煙裡
雲煙万里
雲煙縹渺
雲煙過眼
雲煙邱壑