“うんえん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
雲煙66.7%
雲烟33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
湖も立ちめた雲煙うんえんの中に、ややともするとまぎれそうであった。ただ、稲妻のひらめく度に、波の逆立さかだった水面が、一瞬間遠くまで見渡された。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
というので、なるほど、かすかに雲煙うんえんをついて見える相馬の城へ向かって、しばし別離のあいさつ……。黙祷もくとうよろしくあってまたあるきだすと
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
昨夜来さくやらいしきりにり来る雨は朝に至りて未だれず、はるかに利根山奥をのぞむに雲烟うんえん濛々もう/\前途漠焉ばくえんたり、藤原村民の言の如く山霊さんれい果して一行の探検たんけんを拒むかとおもはしむ
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
草をしとねとし石をたくとして、谿流けいりゅう縈回えいかいせる、雲烟うんえんの変化するを見ながら食うもよし、かつ価もれんにして妙なりなぞとよろこびながら、あおいで口中に卵を受くるに、におい鼻をき味舌をす。
突貫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)