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うんゑん
見渡す
限り
雲煙渺茫たる
大空に
漂蕩して、
西も、
東も
定めなき
今、
何時大陸に
達して、
何時橄欖島に
赴き
得べしといふ
目的もなければ、
其内に
豫定の廿五
日も
※ぎ
四晝夜の
航海は
恙なく
※ぎて、
右舷左舷に
寄せては
返す
波の
音と
共に、
刻一刻に
近づき
來る
喜劇に
向つて、
橄欖島と
覺ぼしき
島影を、
雲煙渺茫たる
邊に
認めたのは、
日は二
月の二十五
日