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雜具
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がらくた
ハヾトフは
其間何故か
默した
儘、さツさと六
號室へ
這入つて
行つたが、ニキタは
例の
通り
雜具の
塚の
上から
起上つて、
彼等に
禮をする。
小使のニキタは
相も
變らず、
雜具の
塚の
上に
轉つてゐたのであるが、
院長の
入つて
來たのに
吃驚して
跳起きた。
此の
積上げられたる
雜具の
上に、
毎でも
烟管を
噛へて
寐辷つてゐるのは、
年を
取つた
兵隊上りの、
色の
褪めた
徽章の
附いてる
軍服を
始終着てゐるニキタと
云ふ
小使。