“遇(あつか)” の例文
が、彼(かれ)は町(まち)の者(もの)を恁(か)く部下(ぶか)のやうに遇(あつか)ふにも拘(かゝは)らず、院長(ゐんちやう)アンドレイ、エヒミチ計(ばか)りは、教育(けういく)があり、且(か)つ高尚(かうしやう)な心(こゝろ)を有(も)つてゐると、敬(うやま)ひ且(か)つ愛(あい)してゐた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
二人は家内(かない)の紳士を遇(あつか)ふことの極(きは)めて鄭重(ていちよう)なるを訝(いぶか)りて、彼の行くより坐るまで一挙一動も見脱(みのが)さざりけり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
が、彼(かれ)は町(まち)の者(もの)をかく部下(ぶか)のように遇(あつか)うにも拘(かかわ)らず、院長(いんちょう)アンドレイ、エヒミチばかりは、教育(きょういく)があり、かつ高尚(こうしょう)な心(こころ)をもっていると、敬(うやま)いかつ愛(あい)していた。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
この心を暁(さと)れる満枝は、飽くまで憎き事為るよと、持てるハンカチイフにベッドを打ちて、かくまでに遇(あつか)はれながら、なほこの人を慕はでは已(や)まぬ我身かと
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
附添さへある賓(まらうど)の身にして、賤(いやし)きものに遇(あつか)はるる手代風情(ふぜい)と、しかもその邸内(やしきうち)の径(こみち)に相見て、万一不慮の事などあらば、我等夫婦は抑(そも)や幾許(いかばか)り恥辱を受くるならん。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)