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遂
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おお
ふりがな文庫
“
遂
(
おお
)” の例文
葉子の頭の中では、汽車が止まりきる前に仕事をし
遂
(
おお
)
さねばならぬというふうに、今見たばかりの木部の姿がどんどん若やいで行った。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
実は一人の女を
殺
(
あや
)
めて駈落したれど露顕して
追手
(
おって
)
がかゝり、片足
斯
(
か
)
くのごとく怪我をした故逃げ
遂
(
おお
)
せず、
遂々
(
とう/\
)
お縄にかゝって、永い間牢に居て
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
葉子は
二人
(
ふたり
)
の妹をかかえながらこの苦しい境遇を切り抜けて来た。それは葉子であればこそし
遂
(
おお
)
せて来たようなものだった。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
ふん
左様
(
さよう
)
か、そう度胸が
据
(
すわ
)
ったら
宜
(
い
)
い、そうなら話すが実は己も衣を着て飛騨の高山へ
行
(
ゆ
)
くと云ったは嘘だ、
明日
(
あす
)
山三郎を欺き
遂
(
おお
)
せて此の山へ引摺込んで
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
圖「その通りにしろ、山三郎を
瞞
(
だま
)
すことは其の方に申し付ける、奉公初めに欺き
遂
(
おお
)
せて毒酒を飲ませろ」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
愛子は自分のし
遂
(
おお
)
すべき務めをし
遂
(
おお
)
せる事に心を集める様子で舞いつづけた。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
あの葛籠は
妹
(
いもと
)
から預かって置いた大事の物で、盗賊に取られたのを
漸
(
ようよ
)
う取り
遂
(
おお
)
せたら又泥坊が這入って持って
行
(
ゆ
)
きましたによって、同じお長屋の衆は
掛
(
かゝ
)
り
合
(
あい
)
で御座りますナア
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何うかして
欺
(
だま
)
し
遂
(
おお
)
せて遁れようと言いくるめて居ります
中
(
うち
)
に、
度々
(
たび/\
)
参ると、
彼方
(
むこう
)
でも親切に致しますも惚れて居りますから、何事もお梅の云う通りに
行届
(
ゆきとゞ
)
き、亭主は窮して居りますから
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何事も堪忍致すのは極く身の
養生
(
くすり
)
、なれども堪忍の致しがたい事は女房が
密夫
(
まおとこ
)
を
拵
(
こしら
)
えまして、亭主を
欺
(
だま
)
し
遂
(
おお
)
せて、
他
(
ほか
)
で逢引する事が知れた時は、腹を立たぬ者は千人に一人もございません。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と落着いて手紙一本書いて、路銀を附けて遣ると、富五郎は其の手紙を持って人に知れぬ様に姿を隠し、
間道
(
かんどう
)
/\と
到頭
(
とうとう
)
逃げ
遂
(
おお
)
せて常陸へ参りました。安田一角も引続いて迯げる、花車重吉は
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何
(
ど
)
のように隠しても隠し
遂
(
おお
)
せられないもので、どうして
彼
(
あ
)
の人があのように金が出来たろう、
何
(
なん
)
だか
訝
(
おか
)
しいねえ、此の
頃
(
ごろ
)
こういう事を聞いたが、
万一
(
ひょっと
)
したらあんな奴が泥坊じゃアないか知らんと
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
といわれて伴藏最早隠し
遂
(
おお
)
せる事にもいかず
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“遂”の解説
遂(すい)は、夏代に建国された諸侯国。舜の末裔の虞遂が受封された。夏・殷・西周・春秋時代に存続した。春秋時代に魯に服属した。周の釐王元年(紀元前681年)斉の桓公により滅亡した。遂の滅亡で魯の荘公に圧力をかけた。遂についての歴史的記載は主に孔子の『春秋』による。
(出典:Wikipedia)
遂
常用漢字
中学
部首:⾡
12画
“遂”を含む語句
遂々
仕遂
遂行
添遂
韓遂
討遂
為遂
褚遂良
完遂
毛遂
爲遂
成遂
不遂
未遂入水
遣遂
遂高
遂良
遂次
遂得
遂事
...