連中れんちゆう)” の例文
しかし一時の腰掛にう云ふ興行をして居る連中れんちゆうとしては、たゞ通りすがりにんな事をしてなりとも金儲けさへすれば好いと云ふ様な薄情な態度が無いのは感心だ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
技術ぎじゆつ巧拙かうせつところでない、かゝげてもつ衆人しゆうじん展覽てんらんきようすべき製作せいさくとしては、いかに我慢強がまんづよ自分じぶん自分じぶんはういとはへなかつた。さなきだに志村しむら崇拜すうはい連中れんちゆうは、これを歡呼くわんこしてる。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
丁度ちやうど東京とうきやう高等官かうとうくわん連中れんちゆう紅療治べにれうぢ氣合術きあひじゆつ依頼いらいするのとおなことである。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
この連中れんちゆうは雑多な人間の寄合よりあひで純粋の興行師は案外にすくなく、やむを得ずこの仲間に身を寄せて居るものの、なにがな一芸を修めて日本へ帰りたいと心掛けて居る者が多いさうである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
おれは最初この女どもを皆財産があつて気楽に遊んでくらしてる連中れんちゆうだと想つて居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)