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込合
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こみあ
ふりがな文庫
“
込合
(
こみあ
)” の例文
しかし今時分、丁度酔客の
込合
(
こみあ
)
う時刻には、銀座のドンフワンなどへは君江との関係もあるところから、うかうか一人では行かれない。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
私
(
わたし
)
たちは
七丁目
(
なゝちやうめ
)
の
終點
(
しうてん
)
から
乘
(
の
)
つて
赤坂
(
あかさか
)
の
方
(
はう
)
へ
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
た……あの
間
(
あひだ
)
の
電車
(
でんしや
)
は
然
(
さ
)
して
込合
(
こみあ
)
ふ
程
(
ほど
)
では
無
(
な
)
いのに、
空
(
そら
)
怪
(
あや
)
しく
雲脚
(
くもあし
)
が
低
(
ひく
)
く
下
(
さが
)
つて、
今
(
いま
)
にも
一降
(
ひとふり
)
來
(
き
)
さうだつたので、
人通
(
ひとどほ
)
りが
慌
(
あわたゞ
)
しく、
一町場
(
ひとちやうば
)
二町場
(
ふたちやうば
)
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
市中繁華な町の倉と倉との間、または荷船の
込合
(
こみあ
)
う堀割近くにある閑地には、今も昔と変りなく折々
紺屋
(
こうや
)
の
干場
(
ほしば
)
または
元結
(
もとゆい
)
の
糸繰場
(
いとくりば
)
なぞになっている処がある。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
込合
(
こみあ
)
う
群集
(
ぐんじゅ
)
を
視
(
なが
)
めて控える……
口上言
(
こうじょういい
)
がその出番に
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
浅草郵便局の前で、細い
横町
(
よこちょう
)
への曲角で、人の
込合
(
こみあ
)
う中でもその最も烈しく込合うところである。
寺じまの記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
電車がとまった。竜子はついと立上って
込合
(
こみあ
)
う乗客を突きのけて車を下りた。「乱暴な女だな」と驚いたもののあった位なので竜子は停留場のいずこであるかも
暫
(
しばら
)
くは知らなかった。
寐顔
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
両国橋の橋間は
勿論
(
もちろん
)
料理屋の立並ぶあたり一帯の
河面
(
かわもせ
)
はさすがの
大河
(
だいが
)
も
込合
(
こみあ
)
う舟に
蔽尽
(
おおいつく
)
され、流るる水は
舷
(
ふなばた
)
から
玉臂
(
ぎょくひ
)
を伸べて杯を洗う美人の酒に
湧
(
わ
)
いて同じく酒となるかと疑われる。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
待ちあぐんだ人たちと、押合いながら降りる人たちとの
込合
(
こみあ
)
う間を、
漸
(
ようや
)
く抜け出した一人の女が、
鋪道
(
ほどう
)
に立っている中島の側を行過ぎようとして、その顔を見るや、「アラ中島さん。」
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
込
常用漢字
中学
部首:⾡
5画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
“込”で始まる語句
込
込入
込上
込絡
込高