賣藥ばいやく)” の例文
新字:売薬
呼出し取調とりしらありしに一かう右體の怪我人けがにん見當らざるよしを申により又外々の名主へ掛り尋けるに下谷したや廣小路ひろこうぢ道達だうたつとて表へは賣藥ばいやく見世みせを出しおき外療醫ぐわいれうい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こゝに、一寸ちよつとことわつておくのは、工學士こうがくしかつ苦學生くがくせいで、その當時たうじは、近縣きんけん賣藥ばいやく行商ぎやうしやうをしたことである。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ところで、一せんたりとも茶代ちやだいいてなんぞ、やす餘裕よゆうかつたわたしですが、……うやつて賣藥ばいやく行商ぎやうしやう歩行あるきます時分じぶんは、兩親りやうしんへせめてもの供養くやうのため、とおもつて
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
うだ北八きたはち線路せんろわきもり鶯花園あうくわゑんだよ、いた天女てんによ賣藥ばいやく廣告くわうこくだ、そんなものに、見愡みとれるな。おつと、またその古道具屋ふるだうぐやたかさうだぜ、お辭儀じぎをされるとむづヶしいぞ。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)