“訓示(くんじ)” の例文
その日(ひ)、中隊長(ちゅうたいちょう)は、兵士(へいし)らを面前(めんぜん)において、厳(おごそ)かに、一場(じょう)の訓示(くんじ)をしました。
からす (新字新仮名) / 小川未明(著)
堤(つゝみ)の枯草(かれくさ)の上(うへ)に立(た)つて、但馬守(たじまのかみ)は大(おほ)きな聲(こゑ)で新任(しんにん)の挨拶(あいさつ)に兼(か)ねて一場(ぢやう)の訓示(くんじ)演説(えんぜつ)をした。其(そ)の演説(えんぜつ)に少(すこ)しも耳(みゝ)を痛(いた)めないで聽(き)くことの出來(でき)た者(もの)は、多(おほ)くの與力(よりき)同心(どうしん)中(ちう)で殆(ほと)んど一人(ひとり)もなかつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
照彦様はちかごろ謙遜(けんそん)ということを覚えたのである。ただし自分に関係あるものを思いつき次第に悪くいうのが謙遜だと信じている。なんでも手近のものを材料に使う。つぎに校長さんの訓示(くんじ)中
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
掌暗号長が兵たちに、ソ連参戦のことを外に洩らすなと訓示(くんじ)しているのを私は聞いたが、それにも拘(かかわ)らず何時の間にか拡がっているらしかった。怠業(たいぎょう)の気分が、部隊一般にかすかにただよっていた。
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
間もなく、みんなは向う側の草の生えた河原(かわら)に下り、六列(れつ)ばかりに横(よこ)にならんで馬から下り、将校の訓示(くんじ)を聞いていました。それが中々永(なが)かったのでこっち側に居(い)る私たちは実際(じっさい)あきてしまいました。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)