うた)” の例文
うたで置くべきやと一心をこめて君太夫にむか其許樣そのもとさまには常々吉原へ入込いりこみ給へば私しの身を遊女になさ代金しろきんにて母の身の上を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
富「是は妙なもんだね、不思議なもので、羽生村にいる時から私が真に惚れゝばこそ色々な策をして、惣次郎をうたせたのもみんなお前故だねえ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
十二月二十八日の夜なりければ、風ははげしく、火本ひもとは一つなりけれども、吹迷ふきまよふ風に、多くの伽藍に吹きかけたり。恥をも思ひ、名をも惜む程の者は、奈良坂にて討死し、般若寺にてうたれにけり。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
あらた我々われ/\は元岡山の藩中松田喜内と申者の親類にて右喜内のかたき吾助と云者をねらうたんと三年の間所々をたづまはり千しんし今日此處にて出會年來の本望を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かたきねらうたんとて先生と同道どうだうなし元栗橋もとくりばしゆかんとの相談さうだん最中さいちうは全く其奴等そいつら三人を土手迄どてまで引出しばらして仕舞ふ計略けいりやくならんと悟りし故助太刀せんと先へまはり此處にて待伏したればこそ此始末このしまつかたるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)