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裏面
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りめん
ふりがな文庫
“
裏面
(
りめん
)” の例文
それはさておき、チャンウーは鉛筆片手に、字引きと首っぴきで、黄金メダルの
裏面
(
りめん
)
にかいてある、スペイン文字の
翻訳
(
ほんやく
)
をはじめた。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その外
面
(
ま
)
のあたり人に
媚
(
こ
)
びて退いて人を
誹
(
そし
)
るとか、
表面
(
うわべ
)
で尊敬して
裏面
(
りめん
)
で
排撃
(
はいげき
)
するとか社会の人に心の礼のない事は歎ずるに余りあり。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
つまり押しくるめていえば学士会院の二時の鐘と血だらけの顔、そしてその
裏面
(
りめん
)
に潜む革命の
呻吟
(
うめき
)
、これがこの話の大体である。
不吉の音と学士会院の鐘
(新字新仮名)
/
岩村透
(著)
命知らずの強盗として
裏面
(
りめん
)
に暗い生活を送っておった。彼は蝋燭を短く切って、小さな
角灯
(
カンテラ
)
の中に入れて歩いた故に燭台の必要がなかった。
作男・ゴーの名誉
(新字新仮名)
/
ギルバート・キース・チェスタートン
(著)
すなわちアレキシス・ドーブレクと、ビクトリアン・メルジイと、ルイ・プラスビイユと申上げれば
此度
(
こんど
)
事件の
裏面
(
りめん
)
はほぼ御解りでしょうと存じます。
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
▼ もっと見る
僅
(
わずか
)
一行の数字の
裏面
(
りめん
)
に、僅か二位の得点の背景に殆どありのままには繰返しがたき、多くの時と事と人間と、その人間の努力と悲喜と
成敗
(
せいはい
)
とが
潜
(
ひそ
)
んでいる。
イズムの功過
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ことに探訪記者なんて職業をやっていると、人生の
裏面
(
りめん
)
ばかりをさがしまわっているせいか、世の中には不幸な人間や、不快な出来事ばかりしかないような気がする。
或る探訪記者の話
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
裏面
(
りめん
)
の消息を解する者には片腹痛く思えたでもあろうああ云う手曳きならちっとやそっと辛いことがあっても
己
(
おれ
)
だって勤める感心するには当らぬと
嘲
(
あざけ
)
る者も少くなかった。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
葉を
検
(
けん
)
して見ると、バナナの方が
葉質
(
ようしつ
)
がじょうぶで葉裏が
白粉
(
はくふん
)
を
帯
(
お
)
びたように
白色
(
はくしょく
)
を
呈
(
てい
)
しており、そして
花穂
(
かすい
)
の
苞
(
ほう
)
が
暗赤色
(
あんせきしょく
)
であるから、わがバショウの葉の
裏面
(
りめん
)
が緑色で
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
さて
古墳
(
こふん
)
の
中
(
なか
)
から
出
(
で
)
る
鏡
(
かゞみ
)
は、ちょうど
漢
(
かん
)
から
六朝時代
(
りくちようじだい
)
の
鏡
(
かゞみ
)
でありまして、その
裏面
(
りめん
)
、
顏
(
かほ
)
を
寫
(
うつ
)
す
面
(
めん
)
の
反對面
(
はんたいめん
)
には、たいてい
圓
(
まる
)
い
鈕
(
じゆう
)
があつて、その
周圍
(
しゆうい
)
にはいろ/\の
模樣
(
もよう
)
が
刻
(
きざ
)
まれてゐます。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
戸倉老人はそれには答えず、聖壇の左の穴にはめこまれた黄金メダルの半ペラを取りだして、
裏面
(
りめん
)
に
彫
(
ほ
)
られた文字を読んでいたが、やがてにっこり笑うと
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
けれども学生々活の
裏面
(
りめん
)
に横はる思想界の活動には毫も気が付かなかつた。——明治の思想は西洋の歴史にあらはれた三百年の活動を四十年で繰り返してゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
私は今でも決してその時の私の嫉妬心を打ち消す気はありません。私はたびたび繰り返した通り、愛の
裏面
(
りめん
)
にこの感情の働きを明らかに意識していたのですから。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“裏面”の意味
《名詞》
視覚の対象である面と逆側(裏)にある面。
外部に知られていない部分。内幕。
(出典:Wiktionary)
裏
常用漢字
小6
部首:⾐
13画
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
“裏面”で始まる語句
裏面帯白