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蜘蛛
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ぐも
ふりがな文庫
“
蜘蛛
(
ぐも
)” の例文
蟻
(
あり
)
の性急な活動を、歩きながら踊ってるように見える足長
蜘蛛
(
ぐも
)
を、横っ飛びに
跳
(
は
)
ね回る
蝗
(
いなご
)
を、重々しいしかもせかせかした
甲虫
(
かぶとむし
)
を
ジャン・クリストフ:05 第三巻 青年
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
燭台の灯火が大きく揺れ、壁上の
陰影
(
かげ
)
がその瞬間大
蜘蛛
(
ぐも
)
の形を描き出したのは、月子の
貪慾
(
どんよく
)
な心願を映し出したとも云われるのである。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
それは毛のはえたまっ黒な恐ろしい大
蜘蛛
(
ぐも
)
であった。妹は彼がこう言うのを聞いた。「かわいそうなものだ! それも彼自身の罪ではない。」
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
須井栄之助は「結構ですね」と答えながら、えいと叫んで片手を振り、眼の前に飛んでいる蠅をあっさり
掴
(
つか
)
んだ、蠅捕り
蜘蛛
(
ぐも
)
のような男である。
評釈勘忍記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
紅の糸、緑の糸、黄の糸、紫の糸はほつれ、
千切
(
ちぎ
)
れ、解け、もつれて
土
(
つち
)
蜘蛛
(
ぐも
)
の張る網の如くにシャロットの女の顔に、手に、袖に、長き髪毛にまつわる。
薤露行
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
七匹の青
蜘蛛
(
ぐも
)
が張りわたしている絃を掻き鳴らし始めると、二人のお爺さんは、睡蓮の花を静かに左や右に揺り、いっぱいに咲きこぼれている花々の
蕋
(
ずい
)
からは
地は饒なり
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
それからね、そのとんぼは、
怒
(
おこ
)
って大
蜘蛛
(
ぐも
)
のやつにくいかかりました。くいつかれた大
蜘蛛
(
ぐも
)
は、
痛
(
いた
)
い!
痛
(
いた
)
い! 助けてくれってね、大声にさけんだのですよ。
赤とんぼ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
その絶えんとして、又続く快い旋律が、目に見えない紫の糸となって、信一郎の心に、後から後から投げられた。それは美しい女郎
蜘蛛
(
ぐも
)
の吐き出す糸のように、
蠱惑
(
こわく
)
的に彼の心を
囚
(
とら
)
えた。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
ポリーナ 相手が女優さんだと、いつだって平
蜘蛛
(
ぐも
)
みたい。いつだってね!
かもめ:――喜劇 四幕――
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
たとえば大きな、蒼白い人間の顔を持った大
蜘蛛
(
ぐも
)
が、その背後の大暖炉の中からタッタ今、私を
餌食
(
えさ
)
にすべく、モーニングコートを着て
匐
(
は
)
い出して来たような感じに変ってしまったのであった。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
まことに
敬畏
(
けいい
)
する態度で、私は、この手紙一本きりで、あなたから逃げ出す。めくら
蜘蛛
(
ぐも
)
、願わくば、
小雀
(
こすずめ
)
に対して、寛大であられんことを。勿論お作は、誰よりも熱心に愛読します
心算
(
つもり
)
、もう一言。
虚構の春
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
タラント
蜘蛛
(
ぐも
)
に
咬
(
か
)
まれたんだな。
黄金虫
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
蠅とり
蜘蛛
(
ぐも
)
は三段飛。
智恵子抄
(新字旧仮名)
/
高村光太郎
(著)
熱帯
蜘蛛
(
ぐも
)
の大きな網が到る所にかかっている。床には
塵埃
(
ほこり
)
が積もっている。そして木椅子や卓子が五人前ちゃんと揃っている。室は二つに仕切られてあった。
沙漠の古都
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
音もなく飛び回る
蝙蝠
(
こうもり
)
、また、古い家の内部に動めいてるのがよくわかる恐ろしい怪物、大きな
鼠
(
ねずみ
)
や毛の
生
(
は
)
えた大
蜘蛛
(
ぐも
)
など、それから、何を言ってるのか自分でもよくわからない
ジャン・クリストフ:08 第六巻 アントアネット
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
女王
蜘蛛
(
ぐも
)
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
屈
(
かが
)
んで拾う布売りの姿があたかも大
蜘蛛
(
ぐも
)
の這ったように、地面に影を描き出したが、さっと吹いて来た夜嵐に桜の花がサラサラと散り、その影をさえ埋めようとする。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“蜘蛛”の意味
《名詞》
蜘 蛛(チチュ、慣用読み:チシュ 熟字訓:くも)
くもの漢語表現。
(出典:Wiktionary)
“蜘蛛(クモ)”の解説
クモ(蜘蛛、英: )は、節足動物門鋏角亜門クモガタ綱クモ目(クモもく、Araneae)に属する動物の総称である。網を張り、虫を捕食することで一般によく知られている。クモ目を指してクモ類ともいうが、クモガタ類やフツウクモ類との区別のために真正クモ類と呼称することもある。この類の研究分野はクモ学といわれる。
(出典:Wikipedia)
蜘
漢検準1級
部首:⾍
14画
蛛
漢検準1級
部首:⾍
12画
“蜘蛛”で始まる語句
蜘蛛手
蜘蛛男
蜘蛛太
蜘蛛六
蜘蛛這
蜘蛛巣
蜘蛛蟹
蜘蛛網
蜘蛛暦
蜘蛛火