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藉
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よ
ふりがな文庫
“
藉
(
よ
)” の例文
関五郎の藤陰なることが、藤陰自己若くは其友人の口若くは筆に
藉
(
よ
)
つて説かれてゐるものを謂ふ。わたくしは猶進んでかう云ふことが知りたい。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
されども諸王は積年の威を
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(
はさ
)
み、大封の
勢
(
いきおい
)
に
藉
(
よ
)
り、
且
(
かつ
)
は
叔父
(
しゅくふ
)
の尊きを
以
(
もっ
)
て、
不遜
(
ふそん
)
の事の多かりければ、皇太孫は
如何
(
いか
)
ばかり心苦しく
厭
(
いと
)
わしく思いしみたりけむ。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
頃日
(
このごろ
)
高橋邦太郎さんに聞けば、文士芥川龍之介さんは香以の親戚だそうである。もし芥川氏の手に
藉
(
よ
)
ってこの稿の
謬
(
あやまり
)
を
匡
(
ただ
)
すことを得ば幸であろう。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
侠客伝は
女仙外史
(
じょせんがいし
)
より
換骨脱胎
(
かんこつだったい
)
し
来
(
きた
)
る。其の一部は
好逑伝
(
こうきゅうでん
)
に
藉
(
よ
)
るありと
雖
(
いえど
)
も、全体の女仙外史を
化
(
か
)
し
来
(
きた
)
れるは
掩
(
おお
)
う
可
(
べ
)
からず。
此
(
これ
)
の
姑摩媛
(
こまひめ
)
は
即
(
すなわ
)
ち
是
(
こ
)
れ
彼
(
かれ
)
の
月君
(
げっくん
)
なり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
蘭軒集中に出てゐる皆川
叔茂
(
しゆくも
)
であらう。此に
藉
(
よ
)
つて松宇には俳趣味、叔茂には狂歌趣味のあつたことが推せられる。わたくしは此に今一つ言つて置きたい事がある。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
染むる者の水に
藉
(
よ
)
るも亦大なりといふべし。而して味の水に藉る、亦いよ/\大なり。
水
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
「なに、もう濟んだから
好
(
い
)
い」と云つて、わたくしは光照院を辭した。しかし江間、長島の親戚關係は、到底墓表と過去帳とに
藉
(
よ
)
つて、明め得べきものでは無かつた。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
緒余
(
しょよ
)
に『四つの海』を著した抽斎が好尚の一面は、図らずもその
女
(
じょ
)
陸
(
くが
)
に
藉
(
よ
)
って
此
(
かく
)
の如き発展を遂げたのである。これは明治二十七年十二月で、勝久が四十八歳の時であった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
一時優の救援に
藉
(
よ
)
って衣食するもの数十人の
衆
(
おお
)
きに至ったそうである。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
わたくしは永田嘉一さんの手に
藉
(
よ
)
つて秋山の墓誌銘を獲た。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
藉
漢検1級
部首:⾋
17画
“藉”を含む語句
慰藉
狼藉
慰藉料
藉口
乱暴狼藉
狼藉者
杯盤狼藉
温藉
盃盤狼藉
慰藉金
落花狼藉
親藉
仮藉
落藉
浪藉者
慰藉者
酣酔狼藉
藉然
温藉静冽
藉甚
...