“葉隠”のいろいろな読み方と例文
旧字:葉隱
読み方割合
はがく57.1%
はがくれ42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ゆうべの夢見ゆめみわすれられぬであろう。葉隠はがくれにちょいとのぞいた青蛙あおがえるは、いまにもちかかった三角頭かくとうに、陽射ひざしをまばゆくけていた。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
怏々おうおうと、楽しまない日を、幾月もうそこで暮したことか、人知れず葉隠はがくれに燃えて腐って、やがて散るしかない——真紅しんくの花の悩みのように。
夏虫行燈 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つまり、見事に死んで、見事に生きよう、というのだね。武士道ということは死ぬことと見つけたり、——葉隠はがくれにはそんなことが書いてある。
次郎物語:02 第二部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
宮は稍羞ややはぢらひて、葉隠はがくれに咲遅れたる花の如く、夕月のすずしむねを離れたるやうに満枝は彼の前に進出すすみいでて、互に対面の礼せし後
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)