聖像せいざう)” の例文
山百合やまゆりのマルタゴン、いろい眼をしたマルタゴン、東羅馬ひがしろおまの百合の花、澆季皇帝げうきくわうてい愛玩あいぐわん聖像せいざうかう
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
アンドレイ、エヒミチは體裁惡きまりわるおもひながら、聖像せいざう接吻せつぷんした。ミハイル、アウエリヤヌヰチはくちびる突出つきだして、あたまりながら、また小聲こゞゑ祈祷きたうしてなみだながしてゐる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
控所ひかへじよは、かべおほきい額縁がくぶちはまつた聖像せいざうかゝつてゐて、おも燈明とうみようげてある。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
聖像せいざう代診だいしんみづかつて此所こゝけたもので、毎日曜日まいにちえうびかれ命令めいれいで、だれ患者くわんじや一人ひとりが、つて、こゑげて、祈祷文きたうぶんむ、れからかれ自身じしんで、各病室かくびやうしつを、香爐かうろげてりながらまはる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)