トップ
>
礪
>
と
ふりがな文庫
“
礪
(
と
)” の例文
木枯
(
こがらし
)
凄
(
すさ
)
まじく鐘の
音
(
ね
)
氷るようなって来る辛き冬をば
愉快
(
こころよ
)
いものかなんぞに心得らるれど、その茶室の
床板
(
とこいた
)
削りに
鉋
(
かんな
)
礪
(
と
)
ぐ手の冷えわたり
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
故
(
ことさ
)
らに
迹
(
あと
)
を
滅
(
け
)
さんと、きりこみし人々、皆其刀を
礪
(
と
)
がせし中に、一瀬が刀の
刃
(
は
)
二個処いちじるしくこぼれたるが、臼井が短刀のはのこぼれに
吻合
(
ふんごう
)
したるより
露
(
あら
)
われにき。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
鱠手
(
かしはびと
)
なるもの、まづ我が両眼を
左手
(
ひだり
)
の
指
(
おゆび
)
にてつよくとらへ、
七六
右手
(
みぎり
)
に
礪
(
と
)
ぎすませし
七七
刀
(
かたな
)
をとりて
俎盤
(
まないた
)
にのぼし、
七八
既に切るべかりしとき、我くるしさのあまりに大声をあげて
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
木枯凄じく鐘の音氷るやうなつて来る辛き冬をば
愉快
(
こゝろよ
)
いものかなんぞに心得らるれど、其茶室の
床板
(
とこいた
)
削りに
鉋
(
かんな
)
礪
(
と
)
ぐ手の冷えわたり
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
何処
(
どこ
)
の
唐草
(
からくさ
)
の
精霊
(
ばけもの
)
かと
嫌
(
いや
)
になったる心には悪口も
浮
(
うか
)
み
来
(
きた
)
るに、今は何を着すべしとも思い
出
(
いだ
)
せず工夫錬り練り刀を
礪
(
と
)
ぎぬ。
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
一体あんな馬鹿野郎を親方の可愛がるといふが
私
(
わつち
)
には
頭
(
てん
)
から解りませぬ、仕事といへば馬鹿丁寧で
捗
(
はこ
)
びは一向つきはせず、柱一本
鴫居
(
しきゐ
)
一ツで嘘をいへば鉋を三度も
礪
(
と
)
ぐやうな
緩慢
(
のろま
)
な奴
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
一体あんな馬鹿野郎を親方の可愛がるというが
私
(
わっち
)
には
頭
(
てん
)
からわかりませぬ、仕事といえば馬鹿丁寧で
捗
(
はこ
)
びは一向つきはせず、柱一本
鴫居
(
しきい
)
一ツで嘘をいえば
鉋
(
かんな
)
を三度も
礪
(
と
)
ぐような
緩慢
(
のろま
)
な奴
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
と磨いて
礪
(
と
)
いで礪ぎ出した
純粋
(
きつすゐ
)
江戸ッ子粘り気無し、
一
(
ぴん
)
で無ければ六と出る、
忿怒
(
いかり
)
の裏の
温和
(
やさし
)
さも飽まで強き源太が言葉に、身
動
(
じろ
)
ぎさへせで聞き居し十兵衞、何も云はず畳に食ひつき、親方
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
と
磨
(
みが
)
いて
礪
(
と
)
いで礪ぎ出した
純粋
(
きっすい
)
江戸ッ子粘り気なし、
一
(
ぴん
)
でなければ六と出る、
忿怒
(
いかり
)
の裏の
温和
(
やさし
)
さもあくまで強き源太が言葉に、
身動
(
みじろ
)
ぎさえせで聞きいし十兵衛、何も云わず畳に食いつき、親方
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
噫
(
ああ
)
思い
付
(
つい
)
たりと
小行李
(
こごうり
)
とく/\
小刀
(
こがたな
)
取出し小さき
砥石
(
といし
)
に
鋒尖
(
きっさき
)
鋭く
礪
(
と
)
ぎ上げ、
頓
(
やが
)
て
櫛
(
くし
)
の
棟
(
むね
)
に何やら一日掛りに彫り
付
(
つけ
)
、紙に包んでお辰
来
(
きた
)
らばどの様な顔するかと待ちかけしは、恋は知らずの
粋様
(
すいさま
)
め
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
礪
漢検準1級
部首:⽯
19画
“礪”を含む語句
砥礪
礪波
礪並
礪波山
西礪波
張内礪杵道作
東礪波
真礪
磨礪
礪並山
鹿礪石