真先まっさ)” の例文
旧字:眞先
ノズドゥリョフもそういう奇妙な料簡の持主であった。誰か特に彼と親しくなる者があると、真先まっさきに彼はその男に恥をかかせる。
で、自然しぜん私達わたくしたち対話はなしんでからのち事柄ことがらかぎられることになりました。わたくし真先まっさきにいたのは良人おっと死後しご自覚じかく模様もようでした。——
真先まっさきに、紫地に白く「千歳村粕谷少年音楽隊」とぬいた横旗を立てゝ、村の少年が銀笛ぎんてき太鼓たいこ手風琴てふうきんなぞピー/\ドン/\にぎやかにはやし立てゝ行く。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
あるいは思想においても方向をあやまると、いかなる極端に落ちることがないともかぎらぬが、武力でも学力でも、芸術の力でも、健全なる思想が真先まっさきに立って指導するにあらざれば
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
『あなたはこちらでどんな境地ところとうってたのですか?』はは真先まっさきにそうたずねました。『最初さいしょからここではないようにきいてりますが……。』
わたくしがお神使つかい神様かみさまから真先まっさきにいきかされたお言葉ことばは、いまではあまりよくおぼえてもりませぬが、大体だいたいこんなような意味いみのものでございました。——