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獸
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じう
鐵車は
其樣な
事ではビクともしない、
反對に
獸を
彈飛すと、
百獸の
王樣も
團子のやうに
草の
上を
七顛八倒。
吾等一同はドツと
笑つた。
或る物は手にて
直に
握りしなるべく、或る物には
柄を
括り付けしならん。
使用の目的は
樹木を
扣き
切り、木材を扣き割り、
木質を
刳り取り、
獸を
斃し、
敵を
傷くる等に在りしと思はる。
『
何、
左樣でない、
此獸は
泥土と、
松脂とで、
毛皮を
鐵のやうに
固めて
居るのだから、
小銃の
彈丸位では
容易に
貫く
事が
出來ないのさ。』と
私は
慰めた。