物笑ものわら)” の例文
たゞをとこうらんでのろひ、自分じぶんわらひ、自分じぶんあはれみ、ことひと物笑ものわらひのまととなる自分じぶんおもつては口惜くやしさにへられなかつた。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
世の物笑ものわらいとなるような事をしてはならず、もはや君は仏教の修行も大分に出来て居るし、これから衆生済度を
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
僕がいま最後に述べたことは、子供らしい方法で、世間の物笑ものわらいになるか知らぬが、少なくとも僕のごとき平凡なる青年にはすこぶる役に立った方法である。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
おはりひと物笑ものわらひにいまではひともなしとてちゝ常住ぢやうぢうなげいたを子供こどもころより聞知きゝしつてりました
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ずこんな塩梅式あんばいしきだから、吾々われわれ一行の失策物笑ものわらいはかず限りもない。シガーとシュガーを間違えて烟草タバコを買いにやって砂糖をもって来るもあり、医者は人参にんじんおもっかって来て生姜しょうがであったこともある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)