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牡丹刷毛
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ぼたんばけ
ふりがな文庫
“
牡丹刷毛
(
ぼたんばけ
)” の例文
近江訛
(
おうみなま
)
りの
蚊帳
(
かや
)
売りや、
懶
(
ものう
)
い
稽古
(
けいこ
)
三味の
音
(
ね
)
が絶えて、ここやかしこ、玉の
諸肌
(
もろはだ
)
を押し脱ぐ女が、
牡丹刷毛
(
ぼたんばけ
)
から
涼風
(
すずかぜ
)
を
薫
(
かお
)
らせると、柳隠れにいろは茶屋四十八軒
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「その前に伺ひますが、その
牡丹刷毛
(
ぼたんばけ
)
の持主が、佐野松さん殺しの疑ひでも受けてゐるのでせうか」
銭形平次捕物控:314 美少年国
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お紋は湯道具を鏡の前へ置いて、
耳盥
(
みみだらい
)
へ湯を取り、
白粉壺
(
おしろいつぼ
)
や
牡丹刷毛
(
ぼたんばけ
)
を取広げながら
お美津簪
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
牡丹刷毛
(
ぼたんばけ
)
のかわりの、これはまた見るからに色気のない
楕円形
(
だえんけい
)
のスポンジがつるしてある横に、——映画雑誌から切り抜いたらしい美男の外国俳優の写真が貼り付けてあり、たまには
如何なる星の下に
(新字新仮名)
/
高見順
(著)
師匠と並んだ部屋の、鏡の前にすわって、
羽二重
(
はぶたえ
)
を貼り、
牡丹刷毛
(
ぼたんばけ
)
をとり上げる。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
▼ もっと見る
その者の
談話
(
はなし
)
によると、二人は柔かい
牡丹刷毛
(
ぼたんばけ
)
で
腋
(
わき
)
の下を
擽
(
くす
)
ぐるやうなお上手ばかり言ひ合つて、一向
談話
(
はなし
)
に真実が
籠
(
こも
)
つてゐないので、一
言
(
こと
)
でもいゝから
真実
(
ほんとう
)
の事を言はし
度
(
た
)
いと思つて
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
姿見に、あらはな肩を映して、彼女は、
牡丹刷毛
(
ぼたんばけ
)
をふツと吹いた。
落葉日記
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
「おつと、それは逃げ口上だ。廣い江戸の中を、お前の化粧道具の中から
牡丹刷毛
(
ぼたんばけ
)
を
盜
(
と
)
つて、縁もゆかりもない、鈴川家の離屋へ、わざ/\捨てに行くものがあるだらうか」
銭形平次捕物控:314 美少年国
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
牡丹刷毛
(
ぼたんばけ
)
をもって、しきりと顔をはいていたいろは茶屋のお
品
(
しな
)
は、塗りあげた肌を入れて鏡台を片よせると、そこの出窓をあけて表も見ずに、
手斧削
(
ちょうなけず
)
りの
細格子
(
ほそごうし
)
の間から
鬢盥
(
びんだらい
)
の水をサッと
撒
(
ま
)
いた。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
猪之松の取出したのは、白粉と
脂
(
あぶら
)
の沁み込んだ使ひ古しの
牡丹刷毛
(
ぼたんばけ
)
だつたのです。
銭形平次捕物控:314 美少年国
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
牡丹刷毛
(
ぼたんばけ
)
を持ったお
粂
(
くめ
)
の顔が華やかに笑っています。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
牡
漢検準1級
部首:⽜
7画
丹
常用漢字
中学
部首:⼂
4画
刷
常用漢字
小4
部首:⼑
8画
毛
常用漢字
小2
部首:⽑
4画
“牡丹”で始まる語句
牡丹
牡丹餅
牡丹花
牡丹雪
牡丹色
牡丹燈籠
牡丹屋
牡丹餅大
牡丹餅判
牡丹亭