“手斧削”の読み方と例文
読み方割合
ちょうなけず100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
裏も表も、いつも門扉はかたく閉まったままで人の住んでいる気配もない家なのであるが、めずらしく、こういう声がして、巌畳がんじょう手斧削ちょうなけずりの窓格子に、美しい顔が二つ並んだ。
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
牡丹刷毛ぼたんばけをもって、しきりと顔をはいていたいろは茶屋のおしなは、塗りあげた肌を入れて鏡台を片よせると、そこの出窓をあけて表も見ずに、手斧削ちょうなけずりの細格子ほそごうしの間から鬢盥びんだらいの水をサッといた。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)