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爺婆
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じじばば
ふりがな文庫
“
爺婆
(
じじばば
)” の例文
……勝則君、白状するが、わしの家内も
恋女房
(
こいにょんぼ
)
でな、若いころ、いろいろ、あったとばい。どっちも、
爺婆
(
じじばば
)
になってしもうたばって。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
この魚市場に近い、本願寺別院—末寺と
称
(
とな
)
える大道場へ、山から、里から、泊りがけに
参詣
(
さんけい
)
する
爺婆
(
じじばば
)
が、また土産にも買って帰るらしい。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
たちまち
爺婆
(
じじばば
)
は大金持になったというような、心地よい話になっていて、これにもまた土地によってちがいがあるのである。
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「相手はあの若僧ひとりあとは老いぼれの
爺婆
(
じじばば
)
だけだ、こっちは大阪陣に抜刀斬込み隊で戦った豪傑だぞ、押し込もう」
三悪人物語:忍術千一夜 第二話
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
馬鹿な私は、本当の両親を
爺婆
(
じじばば
)
とのみ思い込んで、どのくらいの月日を
空
(
くう
)
に暮らしたものだろう、それを
訊
(
き
)
かれるとまるで分らないが、何でも或夜こんな事があった。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
実はあの岡の上にいる
爺婆
(
じじばば
)
を逐い除けて
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
厭
(
いや
)
か、
爺婆
(
じじばば
)
が
居
(
い
)
るから。……そうだろう。あんな奴は、今におれがたたき殺してやろう、と恐ろしく意気込んで、飛上って、高い
枝
(
えだ
)
の桃の実を
引
(
ひん
)
もぎって
一個
(
ひとつ
)
くれたんだ。
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
詰
(
つま
)
らねえことを
父爺
(
ちゃん
)
いうもんじゃあねえ、山ン中の
爺婆
(
じじばば
)
でも塩したのを食べるッてよ。
三尺角
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それも
小児
(
こども
)
や
爺婆
(
じじばば
)
ならまだしも、取って十九という
妙齢
(
としごろ
)
の娘の事でございますから。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
馬鹿にしている、……
此奴
(
こいつ
)
は高利貸か、
烏金
(
からすがね
)
を貸す
爺婆
(
じじばば
)
だろうと思ったよ。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
近頃は
爺婆
(
じじばば
)
の方が
横着
(
おうちゃく
)
で、嫁をいじめる
口叱言
(
くちこごと
)
を、お念仏で
句読
(
くとう
)
を切ったり、
膚脱
(
はだぬぎ
)
で
鰻
(
うなぎ
)
の
串
(
くし
)
を
横銜
(
よこぐわ
)
えで題目を
唱
(
とな
)
えたり、……昔からもそういうのもなかったんじゃないが、まだまだ
胡散
(
うさん
)
ながら
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
若い者に
爺婆
(
じじばば
)
交りで、泊の
三衛門
(
さんねむ
)
が百万遍を、どうでござりましょう、この湯治場へ持込みやがって、今に聞いていらっしゃい隣宿で始めますから、けたいが悪いじゃごわせんか、この節あ毎晩だ
湯女の魂
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
爺
漢検準1級
部首:⽗
13画
婆
常用漢字
中学
部首:⼥
11画
“爺”で始まる語句
爺
爺様
爺々
爺樣
爺親
爺仁
爺奴
爺々汚
爺等
爺父