トップ
>
浮雲
>
うきぐも
ふりがな文庫
“
浮雲
(
うきぐも
)” の例文
空には今日も
浮雲
(
うきぐも
)
が
四抹
(
しまつ
)
、五抹。そして流行着のマネキンを乗せたロンドン
通
(
がよ
)
いの飛行機が
悠長
(
ゆうちょう
)
に飛んで行く。
巴里の秋
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
天気のよい時
白帆
(
しらほ
)
や
浮雲
(
うきぐも
)
と共に望み得られる
安房上総
(
あはかづさ
)
の
山影
(
さんえい
)
とても、
最早
(
もは
)
や
今日
(
こんにち
)
の都会人には
彼
(
か
)
の
花川戸助六
(
はなかはどすけろく
)
が
台詞
(
せりふ
)
にも読込まれてゐるやうな爽快な心持を起させはしない。
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
敵のボーイング機隊が、北方に流れる
浮雲
(
うきぐも
)
の中から現われて、これを圧迫する態度を示した。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
かつ私が二葉亭と最も深く往来交互したのは『
浮雲
(
うきぐも
)
』発行後数年を過ぎた官報局時代であって幼時及び青年期を知らず、更に加うるに晩年期には互いに俗事に
累
(
わずら
)
わされて往来
漸
(
ようや
)
く
疎
(
うと
)
く
二葉亭四迷の一生
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
『あゝ、
何故
(
なぜ
)
此樣
(
こん
)
な
不運
(
ふうん
)
に
出逢
(
であ
)
つたのであらう。』と
私
(
わたくし
)
は
昨夜
(
さくや
)
海
(
うみ
)
に
浸
(
ひた
)
つて、
全濡
(
びつしより
)
になつた
儘
(
まゝ
)
、
黎明
(
あかつき
)
の
風
(
かぜ
)
に
寒
(
さむ
)
相
(
さう
)
に
慄
(
ふる
)
へて
居
(
を
)
る、
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
をば
膝
(
ひざ
)
に
抱上
(
いだきあ
)
げ、
今
(
いま
)
しも、
太陽
(
たいやう
)
が
暫時
(
しばし
)
浮雲
(
うきぐも
)
に
隱
(
かく
)
れて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
馬琴物
(
ばきんもの
)
から
雪中梅型
(
せっちゅうばいがた
)
のガラクタ小説に
耽溺
(
たんでき
)
して居た余に、「
浮雲
(
うきぐも
)
」は何たる
驚駭
(
おどろき
)
であったろう。余ははじめて人間の
解剖室
(
かいぼうしつ
)
に引ずり込まれたかの如く、メスの様な其
筆尖
(
ふでさき
)
が唯恐ろしかった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
天気のよい時
白帆
(
しらほ
)
や
浮雲
(
うきぐも
)
と共に望み得られる
安房
(
あわ
)
上総
(
かずさ
)
の
山影
(
さんえい
)
とても、
最早
(
もは
)
や今日の都会人には
彼
(
か
)
の
花川戸助六
(
はなかわどすけろく
)
が
台詞
(
せりふ
)
にも読込まれているような爽快な心持を起させはしない。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
浮
常用漢字
中学
部首:⽔
10画
雲
常用漢字
小2
部首:⾬
12画
“浮雲”で始まる語句
浮雲変幻
浮雲鱗然