“うきぐも”の漢字の書き方と例文
語句割合
浮雲100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かつ私が二葉亭と最も深く往来交互したのは『浮雲うきぐも』発行後数年を過ぎた官報局時代であって幼時及び青年期を知らず、更に加うるに晩年期には互いに俗事にわずらわされて往来ようやうと
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
『あゝ、何故なぜ此樣こん不運ふうん出逢であつたのであらう。』とわたくし昨夜さくやうみひたつて、全濡びつしよりになつたまゝ黎明あかつきかぜさむさうふるへてる、日出雄少年ひでをせうねんをばひざ抱上いだきあげ、いましも、太陽たいやう暫時しばし浮雲うきぐもかくれて
馬琴物ばきんものから雪中梅型せっちゅうばいがたのガラクタ小説に耽溺たんできして居た余に、「浮雲うきぐも」は何たる驚駭おどろきであったろう。余ははじめて人間の解剖室かいぼうしつに引ずり込まれたかの如く、メスの様な其筆尖ふでさきが唯恐ろしかった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)