水中すいちゅう)” の例文
これから考えをすすめてゆけば、なにもガラスを水中すいちゅうに入れなくても、水の中に入れたとおなじように見えなくすることができるはずだろう
それというのも、義務ぎむとか責任せきにんとかいうことを、まじめに正直しょうじきに考えておったらば、実際じっさい人間のはない。手足をばくして水中すいちゅうにおかれたとなんのわるところもない。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
そのとき、まだくちのこつていたどく水中すいちゅうへしたたりおちたために、金魚きんぎょんだのだとおもわれる。しかし、問題もんだいはこの毒殺死体どくさつしたいだつた。だんじてまきぞえをくつた金魚きんぎょではない。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
そして、だんだん、そのちいさなくろかげちかづいた時分じぶん彼女かのじょからだおもみをささえるほど、まだあつくなっていなかったとみえて、ふいに、こおりれてふか水中すいちゅうんでしまいました。
愛は不思議なもの (新字新仮名) / 小川未明(著)
不思議ふしぎなことには、こうが、たかいところから、りるときに、いつも、おつたのんで、ちょうど、水中すいちゅうで、つなをつかむのを、ある、そのぶことをわすれて
二人の軽業師 (新字新仮名) / 小川未明(著)