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水々
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みずみず
ふりがな文庫
“
水々
(
みずみず
)” の例文
という頓狂声に、亭主の船頭が近づいて見ると、バケツの中に浮いているのは、確かに人間の、しかも
水々
(
みずみず
)
しい女の腕に相違ない。
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
そこはまだ、
仄
(
ほんの
)
り
明
(
あかる
)
い、白っぽい番小屋の、
蒼
(
あお
)
い
灯
(
ひ
)
を
衝
(
つッ
)
と切って、根岸の宵の、蛍のような
水々
(
みずみず
)
した
灯
(
あかり
)
の中へ
消込
(
きえこ
)
んだ。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
然し
斯
(
この
)
貧
(
まず
)
しい小さな野の村では、昔から
盆踊
(
ぼんおど
)
りと云うものを知らぬ。一年中で一番好い
水々
(
みずみず
)
しい大きな月が
上
(
あが
)
っても、其れは
断片的
(
きれぎれ
)
に若者の歌を
嗾
(
そそ
)
るばかりである。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
芝居の
仕草
(
しぐさ
)
や、
浄瑠璃
(
じょうるり
)
のリズムに
伴
(
ともな
)
い、「天下晴れての夫婦」などと若い
水々
(
みずみず
)
しい男女の恋愛の結末の一場面のくぐりをつける時に、たった一つ
位
(
くら
)
い此の言葉を使うのは
かの女の朝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
限り無い精力と、巨万の富と、行き届いた化粧法とに
飽満
(
ほうまん
)
した、百パーセントの魅惑そのものの寝姿である……ことに、その
腮
(
あご
)
から
頸
(
くび
)
すじへかけた肉線の
水々
(
みずみず
)
しいこと……。
一足お先に
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
犬は婆さんに抱かれたまま、
水々
(
みずみず
)
しい眼を動かしては、
頻
(
しきり
)
に鼻を鳴らしている。
奇怪な再会
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
と、
櫛巻
(
くしまき
)
の其の
水々
(
みずみず
)
とあるのを、がつくりと
額
(
ひたい
)
の
消
(
き
)
ゆるばかり、仰いで
黒目勝
(
くろめがち
)
な
涼
(
すずし
)
い
瞳
(
ひとみ
)
で
凝
(
じっ
)
と、
凝視
(
みつ
)
めた。
貴婦人
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
それはまた事によると、祭壇の前に捧げられた、
水々
(
みずみず
)
しい
薔薇
(
ばら
)
や
金雀花
(
えにしだ
)
が、匂っているせいかも知れなかった。彼はその祭壇の
後
(
うしろ
)
に、じっと頭を垂れたまま、熱心にこう云う祈祷を凝らした。
神神の微笑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
水
常用漢字
小1
部首:⽔
4画
々
3画
“水”で始まる語句
水
水際
水底
水溜
水上
水面
水晶
水嵩
水車
水瓶