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ほんまち
ふりがな文庫
“
本町
(
ほんまち
)” の例文
医学士ウラヂミル・イワノヰツチユ・ソロドフニコフは毎晩六時に、病用さへなければ、
本町
(
ほんまち
)
へ散歩に行くことにしてゐた。
死
(新字旧仮名)
/
ミハイル・ペトローヴィチ・アルチバシェッフ
(著)
虎杖
(
いたどり
)
もなつかしいものの一つである。日曜日の
本町
(
ほんまち
)
の市で、手製の
牡丹餅
(
ぼたもち
)
などと一緒にこのいたどりを売っている近郷の婆さんなどがあった。
郷土的味覚
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
龍馬は天保六年十一月に、高知
本町
(
ほんまち
)
一丁目に生れた。それは郷士の家であつた。彼の先祖は長曽我部氏に仕へたのである。
風雲児、坂本竜馬
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
本町
(
ほんまち
)
の
大塚
(
おおつか
)
さん、
鴇窪
(
ときくぼ
)
の
井出
(
いで
)
さん、その他の娘たちとともに、
荒町
(
あらまち
)
からかよっていたのが小山喜代野さんでした。
力餅
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
その植え込みの中に大きなハマユウがあったことを今も記憶している。同君の邸は高知
本町
(
ほんまち
)
の南側にあって、店ではその息子さんが時計などを商なっていた。
植物一日一題
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
▼ もっと見る
この時
本町
(
ほんまち
)
の
方
(
かた
)
より
突如
(
とつじょ
)
と現われしは巡査なり。ずかずかと歩み寄りて何者ぞと声かけ、
燈
(
ともしび
)
をかかげてこなたの顔を照らしぬ。丸き目、深き
皺
(
しわ
)
、太き鼻、
逞
(
たく
)
ましき
舟子
(
ふなこ
)
なり。
源おじ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
巴屋の店の方へ行く順路は、柳橋を右に見て、横山町を真っ直ぐに大伝馬町から
本町
(
ほんまち
)
へ出るのですが、その辺の横町、路地、大通りには、銭形の
栞
(
しおり
)
などは一つもありません。
銭形平次捕物控:029 江戸阿呆宮
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
本町
(
ほんまち
)
三丁目筋にかけて、篠つく大雷鳴のなかを、
文字
(
もじ
)
どおり、血の雨が降ったわけでな、なんちかんち、その荒けないことというたら、この友田の愛用の白鞘の一刀なんど
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
七つ半過に
鳥巣
(
とす
)
が
中屋敷
(
なかやしき
)
に来て、内山の口上を伝へて、
本町
(
ほんまち
)
五丁目の
会所
(
くわいしよ
)
へ案内した。時田以下の九人は
鳥巣
(
とす
)
を先に立てゝ、外に岡村桂蔵と云ふものを連れて本町へ往つた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
清水川という村よりまたまた
野辺地
(
のべち
)
まで海岸なり、野辺地の
本町
(
ほんまち
)
といえるは、
御影石
(
みかげいし
)
にやあらん
幅
(
はば
)
三尺ばかりなるを三四丁の間
敷
(
し
)
き連ねたるは、いかなる心か知らねど立派なり。
突貫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「おい、君は
本町
(
ほんまち
)
交叉点かい。今飛行機が君の方へ飛んだから用心するんだぞ。」
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
と栄町から
本町
(
ほんまち
)
へ折れると間もなく三輪さんが訊いた。
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
本町
(
ほんまち
)
の方からは号外売が鈴を振鳴して息を切つて駈出して来る。あの鈴の
音
(
ね
)
は私の耳に着いて
了
(
しま
)
つた。
突貫
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
そういって、マンは、ちょっと立ちどまったが、二人の姿が、街角から消えると、格別、なにごともなかったような顔つきで、
本町
(
ほんまち
)
筋に出た。もう灯の消された家が多く、街は暗い。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
高知の
本町
(
ほんまち
)
に
堀詰座
(
ほりづめざ
)
という劇場があった。
柿の種
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
机に
対
(
むか
)
つて、復た私は鉛筆の
尖端
(
さき
)
を削り始めた。今度の長物語を書くには、私は
本町
(
ほんまち
)
の
紙店
(
かみや
)
で幅広な方の
罫
(
けい
)
の入つた洋紙を買つて来て、堅い鉛筆でそれに記しつけることにして居る。
突貫
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
小諸はこの傾斜に添うて、
北国
(
ほっこく
)
街道の両側に細長く発達した町だ。
本町
(
ほんまち
)
、
荒町
(
あらまち
)
は光岳寺を境にして左右に曲折した、
主
(
おも
)
なる商家のあるところだが、その両端に
市町
(
いちまち
)
、
与良町
(
よらまち
)
が続いている。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
本
常用漢字
小1
部首:⽊
5画
町
常用漢字
小1
部首:⽥
7画
“本町”で始まる語句
本町通
本町橋
本町宿
本町筋
本町裏
本町堺筋
本町通り
本町薬種屋町