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本心
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ほんしん
本心には
成るまじき
文の
趣向、
案外のことにて
拍子よく
行き、
文庫に
納め
給ひしとは
最う
我がもの、と一
度は
勇みけるが、
夫より
後の
幾度幾通かき
送りし
文に一
度の
返事もなく
露滴派、
道雪派、
花翁派、
雪荷派、
本心派、
道怡派の六派に別れ
乳母 はい、
本氣でも
本心でもござります、でなくば
罰が
當たれ!
お
前が
此樣に
本心を
取亂して
御兩親に
歎をかけると
言ふは
解らぬではないか、
彼れに
對してお
前の
處置の
無情であつたも
彼れは
決して
怨んでは
居なかつた、
彼れは
道理を
知つて
居る
男であらう、な