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木米
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もくべい
ふりがな文庫
“
木米
(
もくべい
)” の例文
あの聡明な
木米
(
もくべい
)
の
煎茶器
(
せんちゃき
)
も、支那の雑器に見られる染附に、太刀打ちができないではないか。無心な美の前には賢い智慧もまだ愚に見える。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
なお個人作家としては
仁清
(
にんせい
)
、
乾山
(
けんざん
)
、
木米
(
もくべい
)
等もっとも崇敬の的となり、
好事家
(
こうずか
)
識者の間に重きをなしております。
近作鉢の会に一言
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
名高い京都の陶工青木
木米
(
もくべい
)
は、自分の職業柄日本はいふに及ばず、支那南蛮の物まで、良土といはれる土は大抵集めてゐたさうだが、いつも
戯談
(
ぜうだん
)
まじりに
茶話:06 大正十一(一九二二)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
その人又云ひしは、されどわれら若きものは、
木米
(
もくべい
)
の好みの善きことも重々承知はしてゐれど、黒羽二重づくめになる前に、もつといろいろの事をして見たい気ありと。
雑筆
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
三渓の蒐集品は文人画ばかりでなく、古い仏画や絵巻物や宋画や
琳派
(
りんぱ
)
の作品など、
尤物
(
ゆうぶつ
)
ぞろいであったが、文人画にも
大雅
(
たいが
)
、
蕪村
(
ぶそん
)
、
竹田
(
ちくでん
)
、
玉堂
(
ぎょくどう
)
、
木米
(
もくべい
)
などの
傑
(
すぐ
)
れたものがたくさんあった。
漱石の人物
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
▼ もっと見る
あのエッジウードとか
木米
(
もくべい
)
とかの作は個性の出た個人的作を代表し、あの
蒔絵
(
まきえ
)
とかお
庭焼
(
にわやき
)
の如きは官僚の貴族的作品である。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
木米
(
もくべい
)
は
何時
(
いつ
)
も
黒羽二重
(
くろはぶたへ
)
づくめなりし由。これ
贅沢
(
ぜいたく
)
に似て、
反
(
かへ
)
つて徳用なりと或人云へり。
雑筆
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
無理かも知れぬが、試みに画家に例えるならば、
栖鳳
(
せいほう
)
や
大観
(
たいかん
)
のうまさではない。
靫彦
(
ゆきひこ
)
、
古径
(
こけい
)
でもない。
芳崖
(
ほうがい
)
、
雅邦
(
がほう
)
でもない。
華山
(
かざん
)
、
竹田
(
ちくでん
)
、
木米
(
もくべい
)
でもない。
呉春
(
ごしゅん
)
あるいは
応挙
(
おうきょ
)
か。ノー。
河豚のこと
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
あの
光悦
(
こうえつ
)
が捕えたいと腐心したのも、南方朝鮮の
下手
(
げて
)
な茶碗に潜む美でした。あの
木米
(
もくべい
)
が、鋭くねらった煎茶茶碗の美も、明清の
下手
(
げて
)
な蒔絵に宿る風格でした。
民芸とは何か
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
無理かも知れぬが、試みに画家に例えるならば、
栖鳳
(
せいほう
)
や
大観
(
たいかん
)
の美味さではない。
靫彦
(
ゆきひこ
)
、
古径
(
こけい
)
でもない。
芳崖
(
ほうがい
)
、
雅邦
(
がほう
)
でもない。
崋山
(
かざん
)
、
竹田
(
ちくでん
)
、
木米
(
もくべい
)
でもない。
呉春
(
ごしゅん
)
あるいは
応挙
(
おうきょ
)
か。ノー。
河豚は毒魚か
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
あの一へらの削りや、手作りの高台には、強さはあるがなお作為が残る。個人的作者で、美意識を多量に有つ代表者は
木米
(
もくべい
)
である。しかし木米の賢明も
下手
(
げて
)
の前には愚に見える。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
それでもその中、文化、文政の頃になりまして、
山陽
(
さんよう
)
とか、
木米
(
もくべい
)
とか、
竹田
(
ちくでん
)
とか、ああいう連中が少し中国趣味に動きましたが、それとても、結局、木米のごときは、余程日本趣味になりました。
書道と茶道
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
このことは
木米
(
もくべい
)
についても云えるであろう。私は木米の焼物で、彼の南画以上に美しいものを見たことがない。私は書家として画家としての木米をはなはだ好む。だが陶工としては
未
(
いまだ
)
しである。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
木
常用漢字
小1
部首:⽊
4画
米
常用漢字
小2
部首:⽶
6画
“木”で始まる語句
木
木立
木綿
木偶
木枯
木乃伊
木蔭
木履
木精
木樵