最中さいちゆう)” の例文
入口いりくち彼方あちらなが縁側えんがはで三にん小女こむすめすわつてその一人ひとり此方こちらいましも十七八の姉樣ねえさんかみつてもら最中さいちゆう
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
暫時しばらくあひだあいちやんはつて其家そのいへながめながら、さてこれからうしたものだらうと思案しあん最中さいちゆう
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
をひ長吉ちやうきち釣台つりだいで、今しも本所ほんじよ避病院ひびやうゐんに送られやうとさわぎ最中さいちゆうである。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
ところがその言葉を不思議に思われて、今盛んに子をお産みになる最中さいちゆうのぞいて御覽になると、八丈もある長い鰐になつていのたくつておりました。そこで畏れ驚いて遁げ退きなさいました。
そして知らず/\あとを追ふて仲店なかみせつきるあたりまで来たが、若い芸者の姿すがた何処どこ横町よこちやうまがつてしまつたものか、もう見えない。両側りやうがはの店では店先を掃除さうぢして品物をならべたてゝゐる最中さいちゆうである。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)