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晩春
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ばんしゅん
ふりがな文庫
“
晩春
(
ばんしゅん
)” の例文
そのうちに、
晩春
(
ばんしゅん
)
のながい日もくれかけました。けれど林太郎は、それも知らずにしろ公と遊んでいると、おっかさんがそこへでてきて
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
微風
(
びふう
)
もない
晩春
(
ばんしゅん
)
の夕ぐれ、——ありやなしの霞をすかして、
夕陽
(
ゆうひ
)
の光が
金色
(
こんじき
)
にかがやいている。いちめんの草にも、霞にも、竹童の
肩
(
かた
)
にも——。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
友吉
(
ともきち
)
が、
自転車
(
じてんしゃ
)
に
乗
(
の
)
ってきたので、
良
(
りょう
)
一も、
自分
(
じぶん
)
の
自転車
(
じてんしゃ
)
を
引
(
ひ
)
き
出
(
だ
)
して、
二人
(
ふたり
)
は、
散歩
(
さんぽ
)
に
出
(
で
)
かけたのです。
晩春
(
ばんしゅん
)
のやわらかな
風
(
かぜ
)
に
吹
(
ふ
)
かれながら
走
(
はし
)
りました。
僕が大きくなるまで
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
晩春
(
ばんしゅん
)
の夜、三
刻
(
こく
)
の
静寂
(
せいじゃく
)
を
破
(
やぶ
)
って、
突
(
とつ
)
! こぶ寺うらに起る
剣々相摩
(
けんけんそうま
)
のひびきだ。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
ほおを
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
も、
寒
(
さむ
)
くはなかったのであります。あたりを
見
(
み
)
まわすと、いつのまにか、
晩春
(
ばんしゅん
)
になっていました。
百姓の夢
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
雅人
(
がじん
)
の
住居
(
すまい
)
でもありそうな
茅葺
(
かやぶき
)
の家、
筧
(
かけひ
)
の水が
庭
(
にわ
)
さきにせせらぐ。ここは
甲山
(
こうざん
)
の
奥
(
おく
)
なので、
晩春
(
ばんしゅん
)
の花
盛夏
(
せいか
)
の花、いちじにあたりをいろどって、
拭
(
ふ
)
きこまれた竹の
縁
(
えん
)
、
塵
(
ちり
)
もとめずにしずかである。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“晩春”の意味
《名詞》
晩 春(ばんしゅん)
春の終りの頃。5月後半から6月上旬の梅雨入り前までの時期を指し、初夏の時期とも重複する場合も多い。
陰暦三月。
(出典:Wiktionary)
晩
常用漢字
小6
部首:⽇
12画
春
常用漢字
小2
部首:⽇
9画
“晩”で始まる語句
晩
晩餐
晩方
晩酌
晩食
晩飯
晩秋
晩餐会
晩稲
晩夏