トップ
>
斑
>
まばら
ふりがな文庫
“
斑
(
まばら
)” の例文
頼みたく今日は
和女
(
そなた
)
の歸りをば實は
二個
(
ふたり
)
で待てゐたりと言ばお金は
斑
(
まばら
)
なる
齒
(
は
)
を
顯
(
あらは
)
して打笑ひ然いふ目出度お話と聞ては
吾儕
(
わたし
)
も實に
嬉
(
うれ
)
しく斯いふ事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
路
(
みち
)
は白くぼうとなっていた。右側の
畑地
(
はたち
)
の中に
斑
(
まばら
)
に
建
(
た
)
った農家は寝しずまって、ちょっとした明りも見えなかった。
雀が森の怪異
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「
寧
(
いっ
)
そ
今夜
(
こよい
)
はこのままで」トおもう頃に漸く眼がしょぼついて来て
額
(
あたま
)
が乱れだして、今まで眼前に
隠見
(
ちらつい
)
ていた母親の
白髪首
(
しらがくび
)
に
斑
(
まばら
)
な
黒髯
(
くろひげ
)
が生えて……課長の首になる
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
隣室の踊場のジャズ・バンドが
気狂
(
きちがい
)
のように太鼓をたたいた。
斑
(
まばら
)
なシュミーズをつけたレムブルグの女弟子が部屋に飛込むと陳子文がバルコニで自殺したことを告げた。
地図に出てくる男女
(新字新仮名)
/
吉行エイスケ
(著)
地上にはそれにつれて大きな
斑
(
まばら
)
をなして日陰と日の照るところとが鬼ごっこでもしているように走り動いていた。せかせかする
気忙
(
きぜわ
)
しいような日であった。人の心も散漫と乱れて、落ちつかなかった。
六月
(新字新仮名)
/
相馬泰三
(著)
▼ もっと見る
もう客足が
斑
(
まばら
)
になってそこには前のすぐストーブの傍のテーブルに、一組三人の客がいるばかりであたりがひっそりして、その店に特有な華やかな空気がなくなっていた。
青い紐
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
某
(
ある
)
日
(
ひ
)
、宿を取り損ねて日が暮れてしまった。星が
斑
(
まばら
)
に光っていた。路のむこうには真黒な峰が重なり重なりしていた。路は
渓川
(
たにがわ
)
に沿うていた。遥か下の地の底のような処で水の音が聞えていた。
殺神記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
短い草が
斑
(
まばら
)
に生えて虫が鳴いていた。瓶は十五六
箇
(
こ
)
もあった。
藍瓶
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
“斑”の解説
斑(はん)は、皮膚疾患などでみられる皮疹の一つ。皮膚の表面は盛り上がっておらず平坦で、かつ限局した病的な変化である。
(出典:Wikipedia)
斑
常用漢字
中学
部首:⽂
12画
“斑”を含む語句
斑々
斑紋
斑猫
白斑
斑馬
斑点
虎斑
斑鳩
斑點
黒斑
斑雪
石斑魚
斑犬
紫斑
赤斑
斑痕
斑入
一斑
斑牛
斑白
...