“斑入”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふい58.3%
ふいり41.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
吾輩は波斯産ペルシャさんの猫のごとく黄を含める淡灰色にうるしのごとき斑入ふいりの皮膚を有している。これだけは誰が見ても疑うべからざる事実と思う。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
背景に緑を斑入ふいれにして灰色の河原の石の上に、あちらこちらに干されたる斑らに鮮かな色の布。こんな景色は澤山見られた。
京阪聞見録 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
せめてこの淡灰色の斑入ふいり毛衣けごろもだけはちょっと洗い張りでもするか、もしくは当分のうち質にでも入れたいような気がする。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
中にも真円まんまる磨硝子すりがらすのなどは、目金をかけたふくろうで、この斑入ふいりの烏め、と紺絣こんがすり単衣ひとえあざけるように思われる。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)