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うつ
四面皆山にて
老樹欝然として
翳塞の
中に
個美人を見ること
愕然し、是
狸にあらずんばかならず狐ならんといひければ、
岩居友だちと
相顧、
手を
拍て
笑ふ。
拍て仰の通り少しも違はず何でも物ごとは話して見なば
譯らぬものなり貴君樣に此お話しをせずば大切の品を
何時までも
預り居るか知れざりしに今日元の主へ返へすべき
便りを
四面皆山にて
老樹欝然として
翳塞の
中に
個美人を見ること
愕然し、是
狸にあらずんばかならず狐ならんといひければ、
岩居友だちと
相顧、
手を
拍て
笑ふ。
勸むるに
稍三四升ほども飮しかば半四郎は機嫌
斜めならず
謠を謠ひ
手拍子を
拍て騷ぎ立るに
隣り座敷の
泊り客は兎角に騷がしくして
眠る事もならず甚だ
迷惑なし
能加減に
靜まれよと
襖一重を