押當おしあて)” の例文
新字:押当
斯して置は殺生なりさりとて生返いきかへらせなば又々旅人へ惡さをなす者共なればとゞめをさして呉んと鐵の棒のさきのどあたりへ押當おしあて一寸々々ちよい/\よしで物を突く如く手輕てがるに止めを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いひさしておりきあふいづなみだがたければくれなひの手巾はんけちかほに押當おしあて其端そのはしひしめつゝものいはぬこと小半時こはんときにはものおともなくさけしたひてりくるのうなりごゑのみたかきこえぬ。
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ば顏へ押當おしあてながら引るゝ儘に床の上へ倒れ掛りし姫柳ひめやなぎかぜに揉るゝ景状ありさまなり庄兵衞是は首尾よしと思ふ間もなく娘のお光夜具のえりをば庄兵衞の顏へすつぽり掛けながら口の所を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)