“おしあて”のいろいろな漢字の書き方と例文

語句	割合
押當	50.0%
押宛	25.0%
臆測	25.0%

押當

いひさしてお力（りき）は溢（あふ）れ出（いづ）る涙（なみだ）の止（と）め難（がた）ければ紅（くれな）ひの手巾（はんけち）かほに押當（おしあて）て其端（そのはし）を喰（く）ひしめつゝ物（もの）いはぬ事（こと）小半時（こはんとき）、坐（ざ）には物（もの）の音（おと）もなく酒（さけ）の香（か）したひて寄（よ）りくる蚊（か）のうなり聲（ごゑ）のみ高（たか）く聞（きこ）えぬ。

にごりえ (旧字旧仮名) ／ 樋口一葉(著)

押宛

是迄は涙一滴澪（こぼ）さぬでいたが、今しも粂之助の顔を見ると、堪（こら）えかねて袖を顔へ押宛（おしあて）て、わっとばかりにそれへ泣倒れました。

闇夜の梅 (新字新仮名) ／ 三遊亭円朝(著)

臆測

臆測（おしあて）にも知る能（あた）はざるはこの藪（やぶ）から棒の主（ぬし）なり。

金色夜叉 (新字旧仮名) ／ 尾崎紅葉(著)