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うちいだ
ふりがな文庫
“
打出
(
うちいだ
)” の例文
私
(
わたし
)
は
不運
(
ふうん
)
で
御座
(
ござ
)
りますとて
口惜
(
くや
)
しさ
悲
(
かな
)
しさ
打出
(
うちいだ
)
し、
思
(
おも
)
ひも
寄
(
よ
)
らぬ
事
(
こと
)
を
談
(
かた
)
れば
兩親
(
ふたおや
)
は
顏
(
かほ
)
を
見合
(
みあは
)
せて、さては
其樣
(
そのやう
)
の
憂
(
う
)
き
中
(
なか
)
かと
呆
(
あき
)
れて
暫時
(
しばし
)
いふ
言
(
こと
)
もなし。
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
彼は長き
髯
(
ひげ
)
を
忙
(
せはし
)
く
揉
(
も
)
みては、又
頤
(
おとがひ
)
の
辺
(
あたり
)
より
徐
(
しづか
)
に
撫下
(
なでおろ
)
して、
先
(
まづ
)
打出
(
うちいだ
)
さん
語
(
ことば
)
を案じたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
私は不運で御座りますとて
口惜
(
くや
)
しさ悲しさ
打出
(
うちいだ
)
し、思ひも寄らぬ事を
談
(
かた
)
れば
両親
(
ふたおや
)
は顔を見合せて、さてはその様の憂き
中
(
なか
)
かと
呆
(
あき
)
れて
暫時
(
しばし
)
いふ言もなし。
十三夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
母はその身も
倶
(
とも
)
に責めらるる想して、
或
(
あるひ
)
は
可慚
(
はづかし
)
く、或は
可忌
(
いまはし
)
く、この
苦
(
くるし
)
き位置に在るに
堪
(
た
)
へかねつつ、言解かん
術
(
すべ
)
さへ無けれど、とにもかくにも言はで
已
(
や
)
むべき折ならねば、
辛
(
からう
)
じて
打出
(
うちいだ
)
しつ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「あれ聞き給へ。
此宿
(
こゝ
)
はこゞゐの森にもあらぬを、この
夜頃
(
よごろ
)
たえせず声の聞ゆるが上に、ひるさへかく」と
打出
(
うちいだ
)
したれば、友は
得
(
え
)
ときがたきおもゝちして、「何をかのたまふ」とたゞに言ふ。
すゞろごと
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
往年
(
さいつとし
)
宮は
田鶴見
(
たずみ
)
の邸内に彼を見しより、いとど忍びかねたる胸の内の訴へん
方
(
かた
)
もあらぬ切なさに、
唯心寛
(
ただこころゆかし
)
の
仮初
(
かりそめ
)
に
援
(
と
)
りける筆ながら、なかなか口には
打出
(
うちいだ
)
し難き事を
最好
(
いとよ
)
く書きて
陳
(
つづ
)
けも
為
(
せ
)
しを
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
“打出”で始まる語句
打出瓦
打出小槌