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屹
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きツ
妄念は
起さずに
早う
此処を
退かつしやい、
助けられたが
不思議な
位、
嬢様別してのお
情ぢやわ、
生命冥加な、お
若いの、
屹と
修行をさつしやりませ。
鉄砲疵のございます
猿だの、
貴僧、
足を
折つた
五位鷺、
種々な
者が
浴みに
参りますから
其の
足痕で
崖の
路が
出来ます
位、
屹と
其が
利いたのでございませう。
可うござんすかい、
私は
無理にお
尋ね
申します、あなたは
何うしてもお
話しなさいませぬ、
其を
是非にと
申しましても
断つて
有仰らないやうに
屹と
念を
入れて
置きますよ。