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射貫
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いぬ
ふりがな文庫
“
射貫
(
いぬ
)” の例文
幸ひ若旦那が煙草に火を點ける積りで、ヒヨイと首を下げた時だからよかつたものの、さうでもなきや眼玉を
射貫
(
いぬ
)
かれるところでしたよ。
銭形平次捕物控:146 秤座政談
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
もし第一の場合なりせば、こは日蝕の時、光の
射貫
(
いぬ
)
く(他の粗なる物體に引入れらるゝ時の如く)ことによりて明らかならむ 七九—八一
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
そして、「
首領
(
キャプテン
)
★
」の資格で止れと命じた自分の仲間の商人に正体を見破られて
詰
(
なじ
)
られると、勇ましくその男の頭を
射貫
(
いぬ
)
いて馬を飛ばして逃げ去った。
二都物語:01 上巻
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
そこに
斃
(
たお
)
れている少年の心臓が、ピストルに
射貫
(
いぬ
)
かれ、打砕かれたのを摘出し、それにいる安南人の健全な心臓と取替えたのじゃ。すると、どうじゃ。
怪奇人造島
(新字新仮名)
/
寺島柾史
(著)
津田の言葉は誰にでも解り切った
理窟
(
りくつ
)
なだけに、同情に
飢
(
う
)
えていそうな相手の気分を残酷に
射貫
(
いぬ
)
いたと一般であった。数歩の
後
(
のち
)
、小林は突然津田の方を向いた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
この憎むべき矢に
射貫
(
いぬ
)
かれた美しい暖い紅の胸を、この刺客の手に
仆
(
たお
)
れた
憐
(
あわ
)
れな柔かい小鳥の
骸
(
むくろ
)
を。
少年・春
(新字新仮名)
/
竹久夢二
(著)
将軍ひげいかめしい闘牛士は、金モールの胸から血を流して
不恰好
(
ぶかっこう
)
にくずおれていた。彼は包囲の警官たちを
威嚇
(
いかく
)
していたピストルで、われとわが胸を
射貫
(
いぬ
)
いたのだ。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
箭
(
や
)
が
的
(
まと
)
を
射貫
(
いぬ
)
くと
的場
(
まとば
)
の土といっしょに的と箭とを
三方
(
さんぼう
)
の上に載せて神前に
供
(
そな
)
え、それをもって祭を終ることになっており、祭の前にはみな一生懸命に弓の
稽古
(
けいこ
)
をする。
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
日頃の
稽古
(
けいこ
)
にも、鎧の二領三領は
射貫
(
いぬ
)
き、総じてあだ矢を射る者などはおりません。馬は、牧の内から心まかせに
逸物
(
いちもつ
)
を選び取り、朝夕、山林や野を駈けて、
鍛
(
きた
)
えに鍛えた駒ぞろいです。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いかなる
海
(
うみ
)
も
射貫
(
いぬ
)
くらん
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
幸い若旦那が煙草に火を
点
(
つ
)
けるつもりで、ヒョイと首を下げた時だからよかったものの、そうでもなきゃ眼玉を
射貫
(
いぬ
)
かれるところでしたよ。
銭形平次捕物控:146 秤座政談
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ワハハハハハ。若いの、そいつは無駄さ。おまえが、わしの胸を
射貫
(
いぬ
)
いても、この船には長く居られまいぞ」
怪奇人造島
(新字新仮名)
/
寺島柾史
(著)
おれの大きな
眼
(
め
)
が、貴様も喧嘩をするつもりかと云う権幕で、野だの
干瓢
(
かんぴょう
)
づらを
射貫
(
いぬ
)
いた時に、野だは
突然
(
とつぜん
)
真面目な顔をして、大いにつつしんだ。少し
怖
(
こ
)
わかったと見える。そのうち喇叭が鳴る。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ガラッ八の心臓を
射貫
(
いぬ
)
いたでしょうが、飛んで来たのは、白くて太いが、実は三尺ばかりの
苧殻
(
おがら
)
、ガラッ八をうんと脅かして、敷居の上へ、ポトリと落ちたのです。
銭形平次捕物控:067 欄干の死骸
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
手を入れて、つかみ出したのは、銃弾に
射貫
(
いぬ
)
かれて、めちゃめちゃに砕けた陳君の心臓だった。
怪奇人造島
(新字新仮名)
/
寺島柾史
(著)
射
常用漢字
小6
部首:⼨
10画
貫
常用漢字
中学
部首:⾙
11画
“射”で始まる語句
射
射殺
射手
射出
射込
射干
射落
射竦
射水
射抜