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安直
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あんちょく
ふりがな文庫
“
安直
(
あんちょく
)” の例文
落雲館の教師ではないが、やはり教師に相違ない。からかうには
至極
(
しごく
)
適当で、至極
安直
(
あんちょく
)
で、至極無事な男である。落雲館の生徒は少年である。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
極
(
ご
)
く
安直
(
あんちょく
)
でスープに適当な場所というと牛の
脛
(
すね
)
ですが、やっぱりブリスケと同じように一斤十八銭位ですから脛の肉を骨付のまま二斤買います。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
この
安直
(
あんちょく
)
なやくざは、親分の平次を言いくるめてぬくぬくと網の目をくぐって逃げ出しそうでならなかったのです。
銭形平次捕物控:241 人違い殺人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
東京における戦後の
寿司屋
(
すしや
)
の
繁昌
(
はんじょう
)
は
大
(
たい
)
したもので、今ではひと頃の十倍もあるだろう。
肴
(
さかな
)
と
飯
(
めし
)
が
安直
(
あんちょく
)
にいっしょに食べられるところが時代の人気に投じたものだろう。
握り寿司の名人
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
「極く
安直
(
あんちょく
)
なお
葬
(
とむらい
)
でしょうな」と、同じ男が云った。「何しろ会葬者があると云うことは
全然
(
まるで
)
聞かないからね。どうです、我々で一団体つくって義勇兵になっては?」
クリスマス・カロル
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
▼ もっと見る
本来ならこの
散策子
(
さんさくし
)
が、そのぶらぶら
歩行
(
あるき
)
の手すさびに、近頃
買求
(
かいもと
)
めた
安直
(
あんちょく
)
な
杖
(
ステッキ
)
を、
真直
(
まっすぐ
)
に
路
(
みち
)
に立てて、
鎌倉
(
かまくら
)
の方へ倒れたら
爺
(
じい
)
を呼ぼう、
逗子
(
ずし
)
の方へ寝たら黙って置こう
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「オッと! そう
安直
(
あんちょく
)
に種をわってどうなるものか。貴公から先にはきだすがよい!」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
こんな服装では上れんから、どこか
安直
(
あんちょく
)
なところでと、彦太郎が恐縮するのを、なに、かまうことはない、上りたまえ、と先に立ってどんどん階段を上った。彦太郎も
草履
(
ぞうり
)
をぬぎ、ついて上った。
糞尿譚
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
十七字が容易に出来ると云う意味は
安直
(
あんちょく
)
に詩人になれると云う意味であって、詩人になると云うのは一種の
悟
(
さと
)
りであるから軽便だと云って
侮蔑
(
ぶべつ
)
する必要はない。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
千成はデパートに
真似
(
まね
)
て寿司食堂を造り、数多くのテーブルを用意し、一人前何ほどと定価のつく
皿盛
(
さらもり
)
寿司を売り出した。この手は
安直
(
あんちょく
)
本位なので、世間にパッと
拡
(
ひろ
)
がってしまった。
握り寿司の名人
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
「夢窓国師も
家根
(
やね
)
になって明治まで生きていれば結構だ。
安直
(
あんちょく
)
な銅像よりよっぽどいいね」
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“安直”の意味
《名詞》
価格が安いこと。
手軽であること。安易であること。
(出典:Wiktionary)
安
常用漢字
小3
部首:⼧
6画
直
常用漢字
小2
部首:⽬
8画
“安”で始まる語句
安
安堵
安心
安房
安全
安芸
安穏
安土
安否
安宅