)” の例文
此男を放免共俄に捕ふれば、男こは何故に捕ふるぞと云へば、早うに取るなりけり。引張つて上様かみざま将行ゐゆきて、八省に将入ゐいりぬ。
放免考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
すなわち三丰のりし所の武当ぶとう 大和山たいかざんかんを営み、えきする三十万、ついやす百万、工部侍郎こうぶじろう郭𤧫かくつい隆平侯りゅうへいこう張信ちょうしん、事に当りしという。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
わが右の手にそのたくみを忘れしめよ、もし子たるものがその母を忘れ得るなれば余は余の国を忘れ得るなり、無理に離縁状を渡されしはますますそのを慕うがごとく
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
とにかく文壇ぶんだんでもわかさくたちあいだにだいぶはやり出したといふ。くわん西では令孃れいぜう人のあいだに大りう行だといふ。球突たまつき趣味しゆみは今のところひろまつて行くばかりらしい。(一五、二、一六)
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
「もののの心の駒は忠の鞭……忠の鞭……孝の手綱ぞ……行くも帰るも……」
名君忠之 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
これを思ふに、実の放免のに取りけるや、亦観音の変じ給ひけるにや。
放免考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)